いよいよ開幕目前!
今回は、2020年シーズン最初のワールドツアーレース、「ツアー・ダウンアンダー」の全チームスタートリストと簡単なプレビューをお送りいたします。
※以下記事における年齢表記はすべて2020/12/31時点のものとなります。
※国籍の太字下線はその国の現ナショナルロードチャンピオンであることを示します。
↓コースプレビューはこちらから↓
↓注目選手プレビューはこちらから↓
- 1~.ミッチェルトン・スコット(MTS)
- 11~.トレック・セガフレード(TFS)
- 21~.AG2Rラモンディアル(ALM)
- 31~.ロット・スーダル(LTS)
- 41~.コフィディス・ソルシオンクレディ(COF)
- 51~.ドゥクーニンク・クイックステップ(DQT)
- 61~.チーム・イネオス(INS)
- 71~.CCCチーム(CCC)
- 81~.イスラエル・スタートアップネーション(ISN)
- 91~.UAEチーム・エミレーツ(UAD)
- 101~.ボーラ・ハンスグローエ(BOH)
- 111~.アスタナ・プロチーム(AST)
- 121~.チーム・サンウェブ(SUN)
- 131~.グルパマFDJ(GFC)
- 141~.モビスター・チーム(MOV)
- 151~.NTTプロサイクリング(NTT)
- 161~.チーム・ユンボ・ヴィズマ(TJV)
- 171~.バーレーン・マクラーレン(TBM)
- 181~.EFプロサイクリング(EF1)
- 191~.UniSA・オーストラリア(UNA)
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1~.ミッチェルトン・スコット(MTS)
総合 ★★★
スプリント ★★
逃げ ★
やはりもっとも注目すべきは、現在2連覇中のダリル・インピー。この大会で最多勝である4勝を果たしているサイモン・ゲランスの発射台として活躍した彼も、この大会に最も向いている純粋なパンチャータイプの選手である。
とはいえ、今年はパラコームの登りフィニッシュが用意されたクライマー向けのコース。第2ステージや第5ステージで上位に入り、どれだけボーナスタイムを稼ぐことができるのかと、パラコームやウィランガ・ヒルでどれだけクライマーたちに食らいついていけるかが鍵となる。
その意味で、昨年のウィランガ・ヒルで彼を強力に支えてくれたルーカス・ハミルトンの存在は非常に重要となる。
そして、もしもインピーが登りで耐えきれなかった場合に、もう1つの「オプション」となりうるのが、サイモン・イェーツである。
普通に考えてイギリス人の彼はこの時期に決してコンディションは万全ではないだろう。しかし、昨年はシーズン序盤をあまりにもローギアで始めてしまったがゆえにリベンジを誓ったジロ・デ・イタリアで大いに失速。今年はその反省を踏まえた走りをすると考えているらしい彼にとって、意外にもこのダウンアンダーは重要なレースとなるかもしれない。
いずれにせよ、ワールドツアー唯一のオージーチーム。地元最大のステージレースであるこのダウンアンダーは、チームにとって年間最も力を入れるべきレースの1つといって過言ではないだろう。
チームとしての6勝目を、今年も飾ることができるのか。
11~.トレック・セガフレード(TFS)
総合 ★★★
スプリント ★
逃げ ★
リッチー・ポート、7度目のウィランガ・ヒル制覇なるか? そして、3年前、彼の唯一の総合優勝を導くこととなったパラコームが、今年は存在する。例年以上にやる気のあるコメントを彼が出していることも頷ける。
不安要素は、昨年の彼が例年と比べても非常に状態が悪かったこと。シーズン後半はどこにいるのかも定かではなかった。
このまま消えてしまうのか? いや、そんなことはない――そんな風に安心させてくれる走りを、期待している。
昨年のウィランガ・ヒルでワウト・プールスを猛牽引し、彼のウィランガ・ヒル2位、総合3位をアシストしたケニー・エリッソンドの存在も頼もしい。
今回のロースターのもう1人の目玉は、「世界王者」ペダースン。とはいえダウンアンダーにおいて彼は決して主役ではない。
たとえば逃げに乗ったりして、そのアルカンシェルジャージを目立たせてくれることに期待したい。あるいは、スプリントか。クーン・デコルトとどちらかがエースとなって、そこでも上位を狙ってくるかもしれない。
21~.AG2Rラモンディアル(ALM)
総合 ★★
スプリント ★
逃げ ★★
今年ツールを回避し、ジロ(ともしかしたらブエルタ)で「武者修行」予定のバルデ。それは、彼がさいたまクリテリウムで語った「強くなるためには自分自身を少しずつ変えていかなければならない」という言葉の実証であり、今回のツアー・ダウンアンダーへの初出場もまた、その象徴であろう。
一般的なダウンアンダーのイメージから言えば、グランツールライダーのバルデはあまり向いているようには思えない。
とはいえ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュやストラーデ・ビアンケでも好成績を残すワンデーレーサーとしての特質も彼は備えていること、そして今年はパラコームを含むピュアクライマー向きであることを考えると、チャンスはまったくないわけではないだろう。
脚質的にはより向いている新加入のヴェンドラーメ、昨年ブエルタ山岳賞のブシャールにも注目。
いつもならまったくやる気のないはずのこのフランスチームも、今年のダウンアンダーにはそれなりに可能性があるか?
31~.ロット・スーダル(LTS)
総合 ★
スプリント ★★★
逃げ ★★
昨年、新チームでいきなりクリテリウムにて優勝したユアン。幸先の良いスタート、順調な滑り出し・・・そう思っていたが、そのあとの本戦では、位置取りに苦労してなかなか勝てず。ようやく勝てたと思いきや、直前のヘッドバットを原因として降格処分を受け、結局、無勝に終わった。
カレブ・ユアン、新チームでは、このまま沈んでしまうのか・・・と思いきや、グランツールの時期が始まるとその印象を大きく塗り替えた。ジロ・デ・イタリア2勝、そしてツール・ド・フランスではシャンゼリゼを含むステージ3勝。
2019年シーズンの最強ライダーの一角としてふさわしい成績を残したのである。
そんな、自信を身につけたスーパーユアンが、万全のメンタルで母国ダウンアンダーに舞い戻る。2017年の「クリテリウム含め7ステージ中山岳フィニッシュを除いた5ステージ全勝」という偉業を成し遂げている彼が、あの黄金期を取り戻せるか。
チームメートは盟友クルーゲに、昨年のジロでユアンを強力にサポートしてくれたデヘント、ダウンアンダーではいつも積極的なハンセン、そして現チーム一筋のスプリンター・ファンデルサンドとまさにユアンのためのチーム。
トラックあがりのディベンも、昨年は期待ほどではなかったものの、2年目の躍進の端緒としてほしい。
41~.コフィディス・ソルシオンクレディ(COF)
総合 ★
スプリント ★★★
逃げ ★★
世界最強スプリンターの一角、ヴィヴィアーニが移籍。その初レースとなる今回、「クイックステップから離れた」という呪いを振り払う活躍ができるか。
とはいえ、メンバーは非常に豪華だ。「盟友」サバティーニに、トラックレースでの相棒であるコンソンニを連れてきており、かなりの本気体制。
また、日本でも人気のネイサン・ハースも、勝利を狙える存在ではある。実は過去にダウンアンダー勝利経験はなし。直前の国内選手権でも悪くない走りを見せていただけに、なんとか故郷に錦を飾りたい。
51~.ドゥクーニンク・クイックステップ(DQT)
総合 ★
スプリント ★★★
逃げ ★
「最強スプリントチーム」は、いざこざがありながらも、なんとか「最強候補」サム・ベネットを獲得した。彼がボーラから連れてきた盟友シェーン・アーチボルドや、昨年のカデルレースでも圧倒的なアシスト力を見せつけたミケル・モルコフなども引き連れ、今年もこのチームがダウンアンダーを制圧するか。
スプリント以外では特筆すべきところのないチームではある。アクセオンからきた若きポルトガル人アルメイダがどんな走りを見せてくれるか期待したい。
61~.チーム・イネオス(INS)
総合 ★★
スプリント ★★
逃げ ★
2015年覇者のデニスがそのまま総合を狙う? 今年は2015年に彼が勝ってボーナスタイムを手に入れたパラコーム登りフィニッシュもあり、狙いどころではある。シヴァコフ、ファンバーレと、昨年もこの時期調子の良かった登りアシストの存在は、実に心強いはずだ。
ただまあ、毎年このチームは例年目玉の選手を連れてきている割にはまったく本気にならなかったりもしているので読めない。デニスも気分屋だし。
スプリントではクリス・ローレスに期待。昨年のツール・ド・ヨークシャー総合優勝者は、ダウンアンダーのようなパンチャー向けコースには向いているはずだ。
71~.CCCチーム(CCC)
総合 ★
スプリント ★★
逃げ ★★
昨年、総合優勝目前でまさかの落車によりチャンスを逃したベヴィン。今年はそのリベンジを、ということでチーム一丸となって狙っていたはずなのに・・・直前のトレーニングで不整脈が発覚。悔しくも出場を断念することとなった。
こうなっては、各自、逃げで目立つしかあるまい。ダウンアンダーでは逃げ切り勝利が決まることはまずないので、本当に「目立つ」で終わるかもしれないが。
ただ、元はベヴィンのアシスト役だったはずのサイノックには期待したい。昨年のブエルタ・ア・エスパーニャ最終日マドリードで3位に入った才能あふれる男。
この逆境の中で1勝をもぎ取ったら格好いいぞ!
CCCチームについては自転車ロードレースシミュレーションゲーム「ProCyclingManager2019」で2019シーズンの「リベンジ」を図っているのでそちらもどうぞ。
81~.イスラエル・スタートアップネーション(ISN)
総合 ★★
スプリント ★★
逃げ ★★
ツアー・ダウンアンダー総合優勝2回、ステージ優勝18回のキング・オブ・ダウンアンダーの1人、グライペル。昨年はプロコンチネンタルチームのアルケア・サムシックに所属していたために出場できず。今回はイスラエルに移籍してワールドツアーに復帰したため、2年ぶり9回目の出場を果たす。
前回の2018年は2勝。しかし昨年はまったくの不調に。チームが変わったとはいえ、今回もまだ「半プロコン」。果たして、どうなる?
一応、リードアウターとして、かつてアレクサンドル・クリストフを強力に助けてきたリック・ツァベルがついてきてくれている。ツァベルは昨年、ツール・ド・ヨークシャーでも1勝しており、キッテルに代わるチームのエースとして期待されていたが、その後は振るわず。
状況においてはどっちもエースになりうるとは思うが、いずれにせよ互いが互いの最高の能力を発揮できれば、充分に勝利を狙えるチームとなるだろう。
登りでは昨年ツアー・オブ・ユタ総合優勝のヘルマンスと、同総合2位のピッコリがエースとなるだろうが、総合優勝までいけるかというと、微妙。
あとはダウセットの逃げに期待。
91~.UAEチーム・エミレーツ(UAD)
総合 ★★
スプリント ★★
逃げ ★★
ダウンアンダーには向いてるのは間違いない脚質をもつ男ウリッシは、しかし過去総合3位・4位にまではいくものの中々勝てない。ステージ勝利も1回しか経験ないので、まずはそこが目標か。
昨年も結構調子の良かったこの男。今年はオリンピックも控えてるし、いつも以上の実力の発揮を期待したい。
スプリントでは昨年勝ってるフィリプセン。とはいえ、昨年は「先頭でゴールラインを越えた」わけではない。そして昨年は結局、それ以外の勝利はなし。
実力は十分。今年こそはという思いで、あまりにも強力すぎるライバルたちを掻き分けて、1勝をもぎ取りたい。
その他の選手はルーラータイプが多め。フィリプセンの「後輩」ビョーグなど、自由にエスケープする姿も楽しみ。
101~.ボーラ・ハンスグローエ(BOH)
総合 ★
スプリント ★★
逃げ ★★
チームのワールドツアー昇格当時から3年間続いていたペテル・サガンの出場は今年はなし。代わりにエースを務めるのは、2016年にステージ1勝と総合4位を経験し、直前の国内選手権でも5位に入ったオージーパンチャー、マッカーシー。
2018年のカデルレース覇者でもある彼は今大会でも優勝候補の1人ではあるが、パラコームの存在は彼の総合優勝までは難しくさせているだろう。まずはステージ優勝だ。
現在急成長中のバシュカも良いリードアウターになるだろう。また昨年ツール・ド・コリア3勝など活躍していた元ツアー・オブ・ジャパン東京ステージ覇者マルティン・ラースも、注目しておきたい新人だ。
あとは、昨年のジロステージ優勝者ベネデッティなどの、トレーニングを兼ねた逃げなどに期待したいか。山岳賞を狙うポテンシャルはあるはず。
111~.アスタナ・プロチーム(AST)
総合 ★★
スプリント ★
逃げ ★★★
常連のルイスレオン・サンチェスが昨年も総合4位と安定して好成績を出してはいるが、とはいえ総合優勝候補かといえばそんなことはない。基本的には総合もスプリントもさして興味なくトレーニングにきているチームといったところだ。
ただ、「コアラ」で有名なボアーロ、そして毎年必ずといっていいほど逃げに乗ってる気がするデフリースなど、トレーニングがてらの逃げには積極的に乗ってくれるだろう。
あとは6年ぶりの出場となるフェリーネが、脚質的には向いているので、もしやる気出すのであれば期待したい。
121~.チーム・サンウェブ(SUN)
総合 ★
スプリント ★
逃げ ★★
ドイツ籍のチームだが不思議とオーストラリア人が、しかも若手で多いのが特徴的なチーム。5年ぶりの出場となるパワーは当時はUniSAのメンバーだったし、ヒンドレーもストーラーも2017年のUniSAメンバー。ストーラーは今年で4年連続のダウンアンダー参戦だし、ヒンドレーも2018年は出場しなかったものの今年で3回目である。
よって、若手中心とはいえ、このレースをよく知っている者たちばかり。今まで実績もなく、直前の国内選手権でもそこまで良い成績を出しているわけではないので総合を狙うというのまでは難しいかもしれないが、逃げや山岳賞あたりは期待したいかも。
その他、昨年のU23欧州ロード王者ダイネーゼや、サンウェブ若手期待のスプリンターの1人カンターなど、とにかく若くて有力な選手たちが揃っている。
結果までは出せないかもしれないが、今年の成功に向けて着実に経験値を積んでいってほしい。
131~.グルパマFDJ(GFC)
総合 ★
スプリント ★
逃げ ★★
オーストラリア🐨観光チームその1。同じフランスのAG2Rもそんな感じだったはずなのに、そっちはなんかバルデとか連れてきていて少し取り残された気分。
一応、昨年非常に強かったサローに期待できそうな気もするが、やっぱりフランスに強い彼がここで結果を出せるかというと・・・スイスのリーンハルトが起伏にも強いタイプなのでもしかしたら?
スコットソンはBMC時代はポートやデニスのために集団牽引を頑張っていたが、このチームでなら主役を張れる。やれるのは逃げくらいかもしれないが、目立ってほしいところ。
141~.モビスター・チーム(MOV)
総合 ★
スプリント ★
逃げ ★★
やる気はあるとは言えない。オーストラリア🐨観光チーム。一応過去に区間2位に入ってるルーランツや、脚質的には向いているはずのプラデスがスプリントを狙うくらいか。
あとは、2人のネオプロ、クライフとホルマンの経験値集め。今年のモビスターはやや若手育成チームと化しているので、こういう場面は今後も多くなりそうだ。
151~.NTTプロサイクリング(NTT)
総合 ★
スプリント ★★
逃げ ★★
ニッツォーロとギボンスのダブルスプリントエース体制。平坦ステージはニッツォーロが、起伏のあるステージはギボンスが、という役割分担はありそうだ。
まあそれでも勝つのは厳しいかな・・・ギボンスなんかはこの時期コンディション高めの南アフリカ人だし、期待したいところだけど。
U23ロード世界王者のバッティステッラの走りにも注目。
161~.チーム・ユンボ・ヴィズマ(TJV)
総合 ★★
スプリント ★
逃げ ★
昨年総合4位のジャージ・ベネットが最もエースに相応しい。ただし、例年と違ってニュージーランド国内選手権が2月に移ったことの影響があるかどうか。
その意味で、昨年のツアー・オブ・ジャパン総合優勝者のハーパーに密かに期待したい。直前の国内選手権個人タイムトライアルでも3位と、確実に進化しつつある彼が、このダウンアンダーで驚きの成績を出す可能性は十分にあるだろう。
彼らの総合狙い以外には特筆すべき選手はなし。ファンデルホールンでスプリント・・・? いや、さすがに3位以内に入るのも難しいだろう。
171~.バーレーン・マクラーレン(TBM)
総合 ★
スプリント ★
逃げ ★
ヴァカンソレイユ、ランプレ、ロット、モビスターとチームを転々としつつ、このツアー・ダウンアンダーにはその都度出場し続けてきたスペイン人ラファエル・バルスは、過去にもこのダウンアンダーの山岳(コークスクリューなど)で積極的な動きを見せていた。
とはいえ、総合を狙うタイプの選手でもない。総合力で言えばペルンシュタイナーが一番だろうが、この時期にコンディションを合わせてきてるとは考えづらい。あとはドメン・ノヴァクが可能性ありそうだが、昨年はイマイチだった。
となれば、新城にはかなりチャンスがありそう。元々ダウンアンダーには向いている脚質。スプリントでは昨年もこの時期のベイクリテで勝利しているマルコ・ハラーがチーム内ライバルとなりうるが、オリンピックを控えて新城自身のモチベーションも高いはず。
新年から、日本の視聴者を大いに盛り上げる成果を期待している。
181~.EFプロサイクリング(EF1)
総合 ★
スプリント ★★
逃げ ★★
昨年も同時期のヘラルドサン・ツアーで1勝しているハルヴォーシュンに注目。チームが「ついにミラノ〜サンレモで勝利を狙える選手を手に入れた!」的なことを言うほど期待している選手だ。
あとはTT能力の高いスカリーやアグレッシブな走りを得意とするドッカー、モートンなどの地元選手のエスケープに期待。登りではパウレスが、なかなか思うような実力を発揮できなかったユンボ時代を吹き飛ばすような走りができるか。
あとは、期待の若手ルッチ。基本はハルヴォーシュンの発射台役となるだろうが、今年の成長に注目していきたい選手の1人。
191~.UniSA・オーストラリア(UNA)
総合 ★
スプリント ★
逃げ ★★★
UniSAとはUniversity of South Australia、すなわちアデレードにある南オーストラリア大学のことである。ただし、選手が大学生というわけではない。このUniSAがスポンサーにつく形で毎年このダウンアンダーに合わせて招集されたメンバーであり、それぞれの選手には本来所属しているチームが存在する。いずれもコンチネンタルチームであり、実質的なオーストラリアナショナルチームである。
例年であればわりと年配のベテラン選手も入っていたりすることもあるが、今年は若手オンリー。その中でも最年長のウェルスフォードはトラックレースでは有名な選手で、昨年もスクラッチとチームパーシュートでそれぞれ世界王者に輝いている。また、新年恒例のブラックバーン・ベイ・クリテリウムで総合優勝、オーストラリア国内選手権クリテリウムでも優勝するなど、かなり絶好調な状態でダウンアンダーに乗り込んできている。
前哨戦クリテリウムくらいだったら優勝してしまいかねない。なお、その前哨戦クリテリウムではクリテ王者のナショナルジャージ着用が認められているため、その日だけウェルスフォードは特別ジャージである(とはいえチームジャージもナショナルカラーなのでもしかしたら区別がつかないかも?)。
なお、オブライアンもスコットも、ウェルスフォードが世界王者となった2019年チームパーシュートのメンバーであり、世界最強トレインが数を揃えて乗り込むというわけである。
その他のメンバーのうちホワイトとリンドルフとジェンナーはブリッジレーン所属。ホワイトは昨年のツアー・オブ・ジャパン南信州ステージで3位につけた選手である。
ジャラド・ドリズナーは今年からアクセオン・ハーゲンスバーマンに所属。すなわち将来有望な選手だ。そして先日の国内選手権ではU23ロード王者にも輝いた。活躍の場は逃げくらいに絞られてしまうかもしれないが、初日山岳賞くらいは取ってくれるかも?
全体的に今年のUniSAメンバーは平坦系に限定されているようで、昨年のハーパーやかつてのクリス・ハミルトンなどのクライマー系選手がいないのが残念。ウィランガ・ヒルなどで意外と粘る姿などは見られないかもしれない。
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