りんぐすらいど

サイクルロードレース情報発信・コラム・戦術分析のブログ

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2016-01-01から1年間の記事一覧

2016年シーズンを振り返る③ ~今年のベストレース4選~

注意:完全に独断と偏見と趣味である。 一般的にはパリ~ルーベあたりは鉄板だろうけれどそれも入っていない。 また、原則としてjsportsで視聴できるレースに限定されています。 第4位 ツアー・ダウンアンダー 第5ステージ シーズン開幕とほぼ同時にオースト…

2016年シーズンを振り返る② ~UCIワールドランキング個人ベスト10位~1位全レビュー~

第21位~第11まではこちら。 第10位(昨年39位)エステバン・チャベス(26歳、コロンビア) 昨年のブエルタで開花し大暴れした若きコロンビア人クライマー。今年はジロ区間1勝と総合2位、そしてブエルタ総合3位と結果も叩き出し、一流クライマーたちと互角に渡り…

2016年シーズンを振り返る① ~UCIワールドランキング個人ベスト21位~11位全レビュー~

ベスト21と中途半端なのはピノを入れたかったから。イル・ロンバルディア前まではピノがちょうど20位だったんだけどなぁ。 10位~1位はこちら。 www.ringsride.work 第21位(昨年10位)ティボー・ピノ(26歳、フランス) FDJ所属。2018年まで契約を延長すること…

グランプリ・シクリスト・ド・ケベック&モンレアル

■アラフィリップとモズコン、2人の若手 モンレアル(モントリオール)と比べ、最高標高が低い代わりに、10%超えの激坂区間を複数抱えるケベック。熱い戦いもその激坂ポイントで繰り広げられた。 まず最初に見所となったのが、残り40kmを切った辺り。 単独で逃…

ブエルタ・ア・エスパーニャ2016 総括

■Movistar Team ★★★★★ 間違いなく今大会最強チーム。序盤でルーベン・フェルナンデスがマイヨ・ロホを着たほか、中盤では総合上位に3名入り込む力を見せつけた。最終的にはキンタナの総合優勝と、ダニエル・モレーノ総合8位。 とくに良い働きをしたのがアレ…

2016ブエルタ 2週目までの注目選手

ジャンニ・メールスマン 30歳ベルギー人スプリンター。エティックス・クイックステップに所属。 メールスマンと聞いて思い浮かべるのは、2014年のパリ~ニース。第1・第2ステージでスプリントポイントのボーナスタイムをしっかり獲得し、バーチャルでマイヨ…

ブエルタ・ア・エスパーニャ2016 第8ステージ

ナイロ・キンタナが復活を遂げた。 今年のツール・ド・フランスで、誰からも期待され、その勝利を信じられていた男。 総合3位という、決して簡単ではない結果に対しても、「期待外れだ」という評価を下されてしまった男。 悔しさと意地が、この日のステージ…

ツール・ド・フランス2016 総括

総合について 下り、平坦、登り、TTのすべてにおいてライバルに差をつけ、文句ない形でのマイヨ・ジョーヌを勝ち取ったクリス・フルーム。これで3度目、2年連続の総合優勝となる。今後は「5勝クラブ」への仲間入りを目指していくこととなるだろう。 今年の…

湾岸クリテリウム

東京都シンボルプロムナードで行われた、1周800m、計40周のクリテリウム。 予選にて8人全員を決勝に進出させたチームUKYOが終始レースをコントロール。他チームの逃げを1度も許さないまま名スプリンターのジョン・アベラストゥリ・イザガが勝利を掴んだ。 そ…

ツール・ド・フランス2016 第11ステージ~第14ステージ

第11ステージ 残り12㎞からのサガン、勇気あるアタック。そしてそこにすかさず乗り込んだフルームの勝負勘の強さと、それに即座に反応したゲラント・トーマスのアシスト力の高さ。 サガン、4年ぶりの「ツール複数回ステージ勝利」を成し遂げる。カヴェンディ…

ツール・ド・フランス2016 第15ステージ

雨のアンドラ・アルカリスで「傘をさしながら」ゴールしたことで話題になったIAMサイクリングのハリンソン・パンタノ。そんな彼が今日のステージでは、圧倒的な「下り力」を発揮してゴールを奪った。 ツール・ド・フランスでは初勝利の27歳。同じコロンビ…

ツール・ド・フランス2016 第10ステージ

エスカルダス・アンゴルダニからルヴェルにかけての197km。スタート直後に1級山岳を登り、そこから長い下り坂。ゴール7km手前に3級山岳を控える、大逃げか平坦か予想しづらいステージ。 構成としては去年のツール第15ステージと似たようなステージだ、という…

ツール・ド・フランス2016 第2週目 各ステージ優勝予想など

第10ステージ(中級山岳、197km) 序盤の1級山岳で大規模な逃げ集団が生まれるがラスト数十㎞で吸収。カヴェンディッシュやキッテルらピュアスプリンターは早々にグルペット入りする。 ラストの3級山岳を超えてスプリント勝負を挑むのはグライペル、コカール、…

ツール・ド・フランス2016 第9ステージ

スペイン国内からスタートし、ピレネーの山中を巡り、最後はアンドラ公国に入り、超級山岳アンドラ・アルカリスの山頂でフィニッシュする184.5km。超級のほかに1級が3つ、2級が1つ含まれるクイーンステージだ。 しかも悪天候が選手たちを苦しめた。ゴール地…

ツール・ド・フランス2016 第8ステージ

クリス・フルームが真のオールラウンダーであることが改めて証明された。 彼はキンタナやコンタドールをも凌ぐ最強のクライマーであり、カンチェラーラやトニー・マルティンにも匹敵する独走力を誇り、そしてまた、今日、ダウンヒルにおいても他を圧倒する力…

ツール・ド・フランス2016 第4ステージ

誰しもに勝利を期待されていて、だからこそこの3日間は辛く苦しい日々だったに違いない。ゴール後、昨日以上の僅差によりすぐには結果が出ず、座り込んでアナウンスを待つマルセル・キッテル。そしてその勝者の名前が呼ばれた瞬間——彼は叫び、そして抱き合い…

ツール・ド・フランス2016 第3ステージ

マーク・カヴェンディッシュ、28勝目。ツール区間勝利数ではベルナール・イノーに並ぶ歴代2位タイ。ここにまた、彼は伝説を作った。 思えば苦難の連続であった。2009年のステージ6勝とこの年から始まるシャンゼリゼ4連勝。2011年には念願のマイヨ・ヴェール…

ツール・ド・フランス2016 第2ステージ

ペーター・サガン、3年ぶりのツール区間優勝。そして昨日のカヴェンディッシュに続き、自身初のマイヨ・ジョーヌを着用した! もちろんもはや恒例となったマイヨ・ヴェールも2日目にして獲得し、アルカンシェルジャージに加えてのこの偉業は過去にもそう多く…

ツール・ド・フランス2016 第1ステージ

マーク・カヴェンディッシュが勝利した。メルクス、イノーに続く、史上3番目のツール区間勝利数記録を保持するこの男が、ついに自身初のマイヨ・ジョーヌ着用を果たした。自国開催となった2年前、無理な競り合いによりチャンスを失ったあの日へのリベンジで…

クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2016

圧倒的な強さで、しかしまだどこか余裕を見せたまま、2013年・2015年の覇者が3度目の総合優勝を飾った。それはすなわち、3度目のツール・ド・フランス総合優勝に向けての大きな一手でもあった。クリス・フルーム。最強チーム、スカイの絶対的エースが、予定…

ジロ・ディタリア2016 総括

ヴィンツェンツォ・ニバリ、2度目のジロ総合優勝。戦前の予想では優勝候補の一角に掲げられた人物であり、その優勝には誰も疑問を抱かないだろう。 しかし、その勝利に至る過程は決して簡単ではなかった。 何しろ、第18ステージの段階で、総合首位とは4分以…

ジロ・ディタリア2016 第17ステージ

全長196km。トリノを除けば今ジロ最後のピュアスプリントステージ。 当然、このステージを最も高いモチベーションで臨んでいたのは、トレック・セガフレードのジャコモ・ニッツォーロである。 昨年大会でポイント賞を獲得したニッツォーロは、今年もまた、ポ…

ジロ・ディタリア2016 第15ステージ

ロンド・ファン・フラーンデレンのような伝統的なクラシックは「強い者が勝つ」というある意味シンプルなレースである。だが、21日間にもわたって戦われるグランツールに関しては、「崩れなかった者が勝つ」といった印象を持っている。昨年のジロもツールも…

ジロ・ディタリア2016 第14ステージ

最後の直線は2番手で入り、そのあとは必死にもがいた。昨ブエルタ第2ステージのデュムランを突き放したスプリントで先行し、いつものように十字を切って高々と右手を突き上げた。あのマイヨ・ロホは偶然ではなかった。ブエルタは総合5位に終わったけれど、こ…

ジロ・ディタリア2016 第13ステージ

かつて所属していたのはバスク人のためのチーム。2013年のチーム解散の翌年からはチーム・スカイでアシストとして尽力した。実力は折り紙付きで、昨年ブエルタでは総合8位。だが絶対的なエースのために忠誠を尽くす必要のある最強チームの中では、なかなか自…

ジロ・ディタリア2016 第11ステージ

今大会2勝目。昨年は1勝。その前年も2勝。まさにキング・オブ・ジロ。総合争いには決して絡んでは来ないけれど、「勝利」への鋭さは随一。全ワールドツアーチームの中で最も年間予算が少ないのではないかと再三にわたり指摘されていたランプレ・メリダの26歳…

ツアー・オブ・カリフォルニア2016 第2ステージ

誰もが集団スプリントで終わるだろうと思っていたステージ。タイム差も途中までは順調に縮んでいるように思えた。しかし、ラスト10kmを切ってから雲行きが怪しくなった。 下り基調と追い風が影響したのか。逃げの1人であるエヴァン・ハフマンが元アメリカTT…

ジロ・ディタリア2016 第10ステージ

今日もまた、劇的な勝利が演じられた。年齢は21歳。昨年まではコンチネンタルチームに所属していた。今年がプロデビュー初年度であり、もちろん初のグランツール出場である。そしてこの勝利がプロ初勝利というのだから驚きだ。すべては、逃げに3人も送り込ん…

ジロ・ディタリア2016 第9ステージ

激しい雨が降りしきるキアンティ・クラシッコ。後半の総合勢が走るタイミングではゴール直前が激しい雨に見舞われ、落車も多発する状況となった。ツール・ド・ロマンディでも好走を見せ、大きな期待がかけられていたロシアの新星イルヌール・ザッカリンも、…

ツアー・オブ・カリフォルニア2016 第1ステージ

ジロ・ディタリアの裏側で、スプリンター中心に活躍を見せるツアー・オブ・カリフォルニア。その初日の優勝を手に入れたのは、ディフェンディングチャンピオンのペーター・サガン。今年、アルカンシェルを着たままヘント~ウェヴェルヘム、ロンド・ファン・…

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