第10ステージ(中級山岳、197km)
序盤の1級山岳で大規模な逃げ集団が生まれるがラスト数十㎞で吸収。カヴェンディッシュやキッテルらピュアスプリンターは早々にグルペット入りする。
ラストの3級山岳を超えてスプリント勝負を挑むのはグライペル、コカール、クリストフ、サガンなど。これを制するのはグライペル。今大会ここまで勝利を得られずにいる全体会の覇者がついに1勝を遂げるのだ。サガンは3位あたりかな。
サガンはもしかしたら逃げに乗るかもしれない。それでも最後のスプリント勝負には絡むという、昨年第15ステージと似た展開を期待したい。
第11ステージ(平坦、162.5km)
ピュアスプリントステージ。これを制するのは復調しつつあるキッテル。カヴェンディッシュは惜しくも2位、もしくは3位といったところか。
第12ステージ(上級山岳、184km)
実力が問われる超級山岳ステージ。最後だけ登るレイアウトのため、おそらく逃げは吸収される。そして最後はフルームとキンタナの一騎打ちに。
ここでどこまでキンタナが食らいつけるか。。。だが、やはりフルームは引き千切るのではないだろうか。
それでもキンタナは、失うタイムを40〜50秒程度で抑えるはずだ。最終週に向けてダメージを最小限に抑えるのがこのステージにおけるキンタナの目的だ。
では3番手につけるのは誰か? バルデ、ポート、もしくはアルだ。
いや、アルが復活を果たすとすれば、もしかしたらこのステージでの勝利を得るかもしれない。キンタナとフルームが互いにけん制をしている間に飛び出し、そのまま、さほど大きなタイム差はつけられないだろうが勝利する、という可能性は十分にありうる。
ツール・ド・フランス2013のモン・ヴァントゥー。このときと同じようにフルームが圧勝するのか、それともキンタナが食らいつくのか。
第13ステージ(個人TT、37.5km)
トニー・マルティンが最右翼か。登りが主体なのでフルームも十分に可能性があるだろう。デュムラン、アル、そしてポートも上位につけるはずだ。
バルデ、キンタナがどれだけタイムを落とさずに済むか。
ピノがベスト5に入ることを期待している。
キリエンカの好走にも期待!
第14ステージ(平坦、208.5km)
ここもスプリンターが勝利する? だがプロトンの疲れも溜まってきているだろうし、ギリギリの逃げ勝ちが巻き起こりうる混戦となるのではないか。
その中でスプリンターが勝利するとしたらこの人、アレクサンドル・クリストフ! 引退を決めたホアキンへのはなむけとなるか。
第15ステージ(上級山岳、160km)
久々に逃げが決まるステージ。ピノとマイカは必ず逃げに入ってくるだろう。山を登れるロングライド型の選手ーーオリカのプラサ、アスタナのローザ、そして社長ことディレクトエネルジーのトマ・ヴォクレール。こういったあたりが逃げ勝ちを決めるのではないか。
そしてまたピノが微妙なとこで遅れてマイカが山岳賞の可能性を高めるか。それも第12ステージでフルームが優勝しているときわどい戦いとなる。
第16ステージ(平坦、209km)
もうここは、カンチェラーラが勝つしかない! 誰もがカンチェを応援するべきで、そしてカンチェも期待に応えてほしい!
おあつらえ向きにラスト数キロは石畳と勾配がきつい坂道の連続だ。カンチェ以外にもサガン、ヴァンアーヴェルマートといったクラシック強者が凌ぎを削るだろう。
逃げ勝ちとなりやすそうなレイアウトにも注意が必要。もし逃げが勝つのであれば、アージェードゥーゼルのアレクシー・グジャールが大本命か。他にはシャヴァネル、コッペル、ケイセなど。もちろんカンチェラーラが逃げに乗るというのもアリか。
スイスに入国してゴールする第16ステージ。ここはもう、カンチェのためのステージであるはずだ。
これを受けての、第2週終了時点での総合順位予想は以下の通り。
第1位 クリス・フルーム
文句なしの大本命。モン・ヴァントゥーと個人TTでしっかりと稼いでくる。
第2位 ナイロ・キンタナ
モン・ヴァントゥーで被害を最小限に抑え、個人TTでも可能な限りタイムを失わないようにすることで、フルームとの差を1分以内に抑えられるか。多くとも2分には収めておきたい。
第3位 ロメン・バルデ
モン・ヴァントゥーでもなんとか食らいつく走りを見せ、個人TTでもタイムを落としすぎないことでこの位置に。ピノたちに続くフランス人表彰台を目指せ!
第4位 ファビオ・アル
モン・ヴァントゥーの走り次第では2位か3位も考えられる。TTはかつては苦手だった? でも去年のブエルタの走りを見ていれば意外と稼げるのでは。
第5位 リッチー・ポート
モン・ヴァントゥーでの好走によって序盤の遅れを少しずつ取り戻してこの位置。TTでも稼げるはずだ。あとはバッドデイさんが来なければ。。
第6位 アレハンドロ・バルベルデ
モン・ヴァントゥーではきっと遅れるが、TTでは悪くないタイムを出してくれるはずだし順位はこの辺りをキープするだろう。
第7位 ダニエル・マーティン
とにかくモン・ヴァントゥー次第。TTも微妙? 第3週までもつかどうか。。
第8位 アダム・イェーツ
この人もTTはよくわからない。モン・ヴァントゥーでもどこまで耐えられるかな。。
第9位 バウク・モレマ
モン・ヴァントゥーでは結構頑張ってくれるはずだと思う。アンドラ見る限り調子も悪くないし。でもTTはどうだろう?
第10位 セルジオルイス・エナオもしくはルイ・メインチェス
エナオはモン・ヴァントゥーでフルームのために出し尽くしてしまうかもしれない。メインチェスは完全に昨年ブエルタでの走りに期待している部分がある。いずれにしてもここは混沌としているであろう。