ジロ・ディタリアの裏側で、スプリンター中心に活躍を見せるツアー・オブ・カリフォルニア。その初日の優勝を手に入れたのは、ディフェンディングチャンピオンのペーター・サガン。今年、アルカンシェルを着たままヘント~ウェヴェルヘム、ロンド・ファン・フラーンデレンと優勝しているサガンに、「アルカンシェルの呪い」というのはもはや効力を失っているようだ。
先頭でゴールを通過するサガン。jsportsより。
残り1kmを切ってサガンは5番手6番といったところであった。非常に落ち着いた様子でディメンションデータの隊列に割りんで走っていた彼は、その後クリストフの後ろに貼り付いた。しかしクリストフがこの後に意外と伸びなかった。それを悟った瞬間にサガンはすぐ加速! 先頭を走るグレーネウェーネンとウィッパートに追い付き、これを追い抜いて先着した。
昔から「1位を獲る選手」を見極め、その背後に張り付くことで2位を量産し、マイヨ・ヴェールを着用し続けてきたサガンである。今回もクリストフの後ろをしっかりと取りつつも、その後の状況の変化に合わせ即座に前に出る、その判断の的確さは、キッテルやグライペルとはまた違った彼の特性である。
今年もツアー・オブ・カリフォルニア総合優勝を成し遂げてしまうのか。
そしてツール・ド・フランスでは待望のステージ優勝を獲得できるのか。
今後の活躍も期待できる走りであった。
総合リーダージャージを着るサガン。jsportsより。