13人の逃げの中からまず飛び出したのはAG2Rのモンタグーティ。連日逃げを見せていたベルラートがこれを追うもさすがについていけず。離れたのちにデマルキがブリッジを仕掛け、その後、追い付いたブランビッラがそのまま単独で逃げ始めた。
ステージ勝利は当然、考えていた。しかしまさか、マリア・ローザまで獲得するとは。28歳イタリア人にとって、間違いなくキャリア最大の勝利。今ジロ・ディタリアにおいては、第4ステージのディエゴ・ウリッシに次ぐイタリア人の勝利。そして、エティックス・クイックステップの3勝目。これでロット・ソウダルと今ジロにおける勝利数では並んだことになる。
独走勝利を成し遂げ右手を大きく掲げるブランビッラ。jsportsより。
ゴール17km手前に登坂距離8.6km、最大勾配14%の2級峠が待ちかまえ、しかもそのほとんどが未舗装路という、ジロらしい厳しいコース設定となっている。総合順位に関しても大きく変動する可能性があると予想された。
メイン集団においてその2級峠で攻撃を仕掛けたのが、まずはバルベルデ。下りではチャベス、ニバリがこれに追随し、一時期後方とのタイム差もつけることに成功した。これは結局吸収されるものの、ゴール直前でもバルベルデは加速し、ランダやザッカリン、チャベスと共に、ニバリやウランたちに3秒の差をつけた。
総合で大きく遅れたのがトム・デュムラン。メイン集団だけでなく、その後ろにもう一つ作られた集団にすら置いていかれ、総合勢と1分以上のタイム差をつけられる。…しかし逆に言えば、そのタイム差を1分で抑えることができた、とも言える。総合タイム差でもバルベルデらと30秒程度の遅れに抑えている。明日の個人TTで、再び逆転マリア・ローザという可能性も十分にありうる位置だ。
苦しみながらもゴールするデュムラン。jsportsより。
もう1人、総合2位につけていたアスタナのフグルサングも、メカトラブルによって大きく遅れてのゴールとなってしまった。それでもまだまだ総合上位は団子状態。明日の個人TTで、これがどれだけ変動するか、予想がつかないところである。