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クラシカ・デ・アルメリア2019 プレビュー

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Class:ヨーロッパツアー HCクラス

Country:スペイン

Region:アルメリア県

First edition:1986年

Editions:34回

Date:2/17(日)

 

スペイン南部アンダルシア州の東端に位置するアルメリア県。

前日まで隣接するムルシア自治州でブエルタ・ア・ムルシアが行われており、そこから連続して出場する選手も多い。

しかしクライマー向けのムルシアに対し、こちらはスプリンター向け。前半はアップダウンの激しいレイアウトが続くが、後半は海岸線沿いの平坦路を用いるため、過去にもマーク・カヴェンディッシュやカレブ・ユアンなどのピュアスプリンターが勝利している。

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http://clasicadealmeria.net/2018/altimetria/

 

今年もマヨルカやバレンシアでチームキャンプや開幕レースを迎えた各チームのトップスプリンターたちが参戦している。

HCクラス以上のレースとしては初となるヨーロッパでのスプリンター向けレースだけに、彼らの今シーズンの状態を占ううえで参考にしていきたいレースだ。

 

 

今回はこのアルメリアでのレースの注目すべき優勝候補たちをピックアップしていきたい。

 

 

マッテオ・トレンティン(イタリア、30歳)

ミッチェルトン・スコット(MTS)

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今大会の絶対的優勝候補。彼自身がボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナで非常に好調であっただけでなく、チームとしても、2017年・2018年と連勝しており、このレースとの相性がすこぶる良いことも理由である。

昨年はカレブ・ユアンの優勝を支えるアシストとしても働いていたトレンティン。今年はバレンシアナでも素晴らしい働きをしてくれた名発射台のルカ・メズゲッツをはじめ、 ベテランの牽引役ジャック・バウアーやクリストファー・ユールイェンセン、新人のエドゥアルド・アッフィーニやカラム・スコットソンも非常に独走力の高い選手たちで、山岳で抜け出してあわよくば逃げ切りを狙おうとする選手たちを追いかける集団の先頭牽引をしっかりと担ってくれるだろう。

そしてこれも今年新加入のディオン・スミス。最後まで残ることができれば、トレンティンを導くリードアウトトレインの一員として活躍してくれるだろうスプリンターだ。

チーム力もエースの力量も十分なトレンティンこそが、今大会最大の優勝候補であることは疑いないだろう。

 

 

マルセル・キッテル(ドイツ、31歳)

チーム・カチューシャ・アルペシン(TKA)

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不遇のシーズンを過ごした彼と彼のチームは、今年復活を果たせるか。その兆しはすでに、2月頭のトロフェオ・パルマで示されている。そのときはボズウェルやザッカリンなどのクライマーまでもが集団牽引を引き受けており、チーム一丸となって今年の復活を志向する意気込みを感じる。

そして、昨年は怪我により力を発揮しきれなかったキッテル最大の右腕マルコ・ハラーが、今年は年始のクリテリウムレースでの優勝を引っ提げて完全復帰。今回のアルメリアでもキッテルの最終発射台として活躍する見込みだ。

ほかにもドゥ―セット、タンフィールドといった独走力の高い選手も揃えており、ミッチェルトン・スコットと並んで集団牽引の役割を担うことだろう。そして発射台としてはハラー以外にもリック・ツァベルやニルス・ポリット。昨年はなかなか連携が取れていない姿が目立ったカチューシャが、今年はどれだけの違いを見せてくれるだろうか。

 

 

クリストフ・ラポルテ(フランス、27歳)

コフィディス・ソルシオンクレディ(COF)

昨年は覚醒を遂げ、チームの絶対的エースであったはずのナセル・ブアニを押しのけてツール・ド・フランスのエース待遇を手に入れた。

しかし最高で2位は記録するもののやはり勝てず。逆にブアニにブエルタで勝たれてしまったことで、エースを巡る争いは2019年も継続することに。

すでに今年エトワール・ド・ベセージュで区間2勝と総合優勝を獲得済みでブアニに一歩二歩リード。起伏への適性もあり、アルメリアとの相性は決して悪くはない、はず。

 

 

ティモシー・デュポン(ベルギー、32歳)

ワンティ・グループゴベール(WGG)

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昨年3位。このレース以外にも、ツール・ド・フランスの第2ステージで区間6位、シュヘルデプライスでも7位、ダンケルク4日間レースにおいては2位を2回獲ってポイント賞を獲得するなど、各種レースでの上位入賞を重ね、アンドレア・パスクアロンと並ぶチームのエーススプリンターへと成長した。

今年も、キッテルの勝利したトロフェオ・パルマで2位。優勝もしくは上位入賞の絶対候補の1人と言えるだろう。

 

 

ジャンピエール・ドリュケール(ルクセンブルク、33歳)

ボーラ・ハンスグローエ(BOH)

昨年まではBMCレーシングチームに所属していたスプリンター。ピュアスプリンターというよりは起伏にも適性のあるクラシックライダーに近いタイプでもあり、今回のボーラ入りはサガンのアシスト要員という側面も強いだろう。

しかし、特にスペインとの相性は良い選手であり、2015年のブエルタ・ア・エスパーニャではスプリントステージの上位に何度か入っていたことで注目していた。そして2016年のブエルタでついに勝利。期待に応えてくれた。

今年もこのアルメリアの前日まで行われているレース、ブエルタ・ア・ムルシアの第1ステージで、メイン集団の先頭を取ったマッテオ・トレンティンの後輪につけて「2位」となった(全体では8位)。ピュアスプリンターとしてはチームメートのパスカル・アッカーマンがエースであり実績もあるだろうが、状態の良さと展開によってはこのドリュケールがエースを担うこともありうるだろう。 

 

 

 

そのほか、ディレクトエネルジー所属のトマ・ブダ、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルス所属でアミッサ・ボンゴでも2勝しているロレンツォ・マンザン、そしてモビスター・チームの山岳も走れるアシスト兼スプリンターのホセホアキン・ロハスが、意外な勝利を遂げている可能性についても期待したい。ロハスもここ最近のスペインのレースでは状態も悪くないので。

モビスターにはルーランツもいて、彼は昨年同時期のバレンシア1周でステージ1勝している。

 

 

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