りんぐすらいど

サイクルロードレース情報発信・コラム・戦術分析のブログ

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パリ〜ルーベ2019  注目選手プレビュー

コースプレビューに続いて注目選手を紹介していく。

サガンやファンアーフェルマート、ナーセンといったあたりの選手は当然注目すべき優勝候補たちだが、今回は彼らではなく、もうちょっと外れた位置にいる注目すべき選手たちを紹介していく。

ただいずれも直近で実績を残しており、十分に可能性をもつ選手たち。

 

サガンやファンアーフェルマートなどに関しては、ロンドの注目選手プレビューを参照して頂けると幸い。

 

↓コースプレビューはこちら↓

www.ringsride.work

 

 

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45.セバスティアン・ラングフェルド(オランダ、35歳)

EFエデュケーション・ファースト所属、178㎝

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2017年、終盤のファンアーフェルマートの抜け出しにスティバルと共に食らいつき、最後は敗れるものの表彰台は確保した。それ以前も7位や8位など。しかし昨年はアランベール突入前に落車リタイアに。

EFの中ではファンマルクと並んで北のクラシックに強い選手で、直近のロンド・ファン・フラーンデレンでも、最後のオウデクワレモントで抜け出したベッティオルをサポートすべく、後続の集団におけるローテーション妨害を行うなど、まるでクイックステップような巧みなコンビネーションを見せた。

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EFはこの勢いを継続できるか。いつものファンマルクもおり、ロンドに続く2匹目のドジョウ、期待できるぞ。

 

 

51.ニルス・ポリッツ(ドイツ、25歳)

カチューシャ・アルペシン所属、192㎝

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カチューシャ叩き上げの若手ジャーマンライダー。元U23ロード&ITT国内王者。昨年のドイツ・ツアー以外での勝利はないが、着実に北のクラシックでの実績を重ねつつある。

今年はE3・ビンクバンククラシックで6位。そしてロンドでは終盤に積極的な動きを連続させてなお5位。若さに似合わない無尽蔵の体力である。

 

スプリント力も定評がある。ドイツ・ツアーでの勝利のほかに、昨年はミュンスターラント・ジロで3位。そしてロンドでもクリストフ、マチューに続く大集団内3位だった。

 

ルーベでも昨年7位。

今年はロンドで見せた積極性を終盤の重要所で発揮し、まずは最後の小集団の中に入り込みたいし、入り込める男だ。

そこからのスプリントによる大金星。十分狙えるぞ。

 

キッテルだけでなくチーム全体が苦境に次ぐ苦境。どのレースでも存在感を示せずにいるカチューシャの中でのわずかな希望。

ぜひ、チームに勢いを届ける勝利を!

 

 

61.ゼネク・スティバル(チェコ、34歳)

ドゥクーニンク・クイックステップ所属、183㎝

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初出場の2013年から6年間、TOP10に入れなかった年は1度だけ。2015年と2017年は2位。それぞれ、デゲンコルプとファンアーフェルマートにスプリントで敗れた。

だが今年は、すでにE3・ビンクバンククラシックでファンアーフェルマートをスプリントで破っている。もちろんそれは、ボブ・ユンゲルスという強力なチームメートの存在のおかげである。

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今回はユンゲルスはいないが、代わりにロンドで覚醒を果たした新・クラシックスペシャリストのカスパー・アスグリーンがいる。

彼自身はスプリント力はそこまででもないため勝者には数えられなさそうだが、その積極性とタフネスさから、モンサン=ぺヴェルやポンティボーなどの、終盤の勝負所に入る前のポイントで先手を打つ役割を果たしてくれそうだ。

この動きに対してライバルチームが、とくにファンアーフェルマートなどが、アシストと自らの足を犠牲にせざるを得なくなる状況を作れれば、スティバルの勝率はぐっと上がるだろう。

 

ロンドでは完全に打ち負かされてしまったドゥクーニンク。クラシック最強軍団としての意地を今回こそ。そもそも2015年以来4年間ずっと、チームとしてルーベのタイトルを逃しているのも悔しいことだ。

 

 

131.アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、32歳)

UAEチーム・エミレーツ所属、181㎝

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今年のクリストフは調子が良い。ヘント〜ウェヴェルヘムの優勝もそうだし、ロンド・ファン・フラーンデレンでも、抜け出したベッティオル、アスグリーンに次いで、集団内先頭を取っての3位。手応えを感じていたからこそ、ゴール後悔しい表情をしていた。

ロンド優勝経験のある彼も、ルーベは未制覇。原因は、最後の集団に入り込めないこと。9位に入った2013年も、10位に入った2015年も、大集団の先頭は取れている。

比較的スプリント勝負になりやすいパリ〜ルーベとはいえ、大集団スプリントにはさすがにならない。最後の14㎞に20名規模で突入した2015年もそこからのアタックが散発的に続き、見事にそこに乗れたデゲンコルプに勝利を奪われているのだ。

 

今年は最後まで残ることは十分にできそう。あとは、決定的なアタックにしっかりと乗れること。さもなければまた「集団先頭」で終わってしまうぞ。

 

デゲンコルプがそうだったように、チームメートの存在も重要。

スヴェンエリック・ビストラムやマルコ・マルカート、そして初出場のロンドでも悪くない走りを見せたガビリアとのコンビネーションに期待したい。

 

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