りんぐすらいど

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ツアー・オブ・ジ・アルプス2017 第1ステージ

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アルのまさかのジロ出場断念により、ジロ、およびこの「ジ・アルプス」のエースに突如抜擢された、スカルポーニ。

今年で38歳になる大ベテランは、その責務をしっかりと果たした。

そして、チームに実に5か月半ぶりとなる、今シーズン初の勝利をもたらした。

彼自身にとっても、2013年のGPコスタ・デッリ・エトルスキ以来の勝利。

彼が2014年にアスタナに移籍してからは初の勝利であった。

 

 

ニコラ・バジョーリ(ニッポ・ヴィーニファンティーニ)やダヴィデ・バッレリーニ(アンドローニ・ジョカットリ)を含む5人の逃げが最初形成されるが、最初の山岳ポイントを前にして、チーム・スカイが中心となって牽引するプロトンに吸収されてしまう。

次の飛び出したのが、ガスプロム・ルスヴェロのアレクサンデル・フォリフォロフ。2つある山岳ポイントの両方を先頭通過し、この日の山岳賞を決めた。昨年ジロの山岳TTを制した男だ。

 

 

だがこのフォリフォロフの逃げも間もなく吸収。

最終的に飛び出したのが、アンドローニ・ジョカットリのフランチェスコ・ガヴァッツィ、チロル・サイクリングチームのマティアス・クリツェク、そしてニッポ・ヴィーニファンティーニのイウーリ・フィロージである。

残り17km段階でガヴァッツィ、クリツェクは脱落してしまうが、フィロージだけはギリギリまで逃げ続けた。

 

昨年ジロで、「ローテーションをサボる」「(作戦を理解しているのかわからない)アタックをする」などと山本元喜選手にブログでイジられまくって日本でも注目を集めた選手である。

今日のレースは、このフィロージが執念を見せた日でもあった。

 

 

だがやはりラストの登りは、総合勢による激しい争いが展開された。

AG2Rのエース、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォが積極的な攻撃を見せた。

チーム・スカイの2人いるエースのうちの1人、ゲラント・トーマスが、これに喰らいついた。

BMCの将来の総合エースを期待されているローハン・デニスは、少しばかり遅れてしまった。

 

勝ったのはスカルポーニ。

だが、まだまだ決定的な差はついていない。

 

スカルポーニ、ゲラント・トーマス、ティボー・ピノ、ダヴィデ・フォルモロ、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ、ダリオ・カタルド。少なくともこのメンバーが同タイムゴールを果たし、10秒以内にマッティア・カッタネオ、ヒュー・カーシーが控えている。

 

標高1386mにフィニッシュする第2ステージは、雪を含む悪天候が予報されている。

また大きなシャッフルがかかる可能性もあり、見逃せない展開となるだろう。

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