りんぐすらいど

サイクルロードレース情報発信・コラム・戦術分析のブログ

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ツアー・オブ・ジ・アルプス2017 第2ステージ

大雪に見舞われたツアー・オブ・ジ・アルプス第2ステージは、ブレンナー峠をコースから除外するという方法を取った。

すなわち、スタート地点をインスブルックではなく、その南40kmのイタリアの都市ビピテーノになった、というわけである。下記断面図でいうと、最初の山岳がキャンセルされた、というわけだ。

f:id:SuzuTamaki:20170414180558p:plain

 

よって、ゴールが想定よりもずっと早く、また、悪天候ゆえにヘリが飛ばせないためにレース中の映像がほとんど入ってこなかった(のちにモトバイクから回収した映像がアップされているようだが)ため、リアルなレースはほとんど見られていない。

以下はTour of the Alps 2017: Stage 2 Results | Cyclingnews.comからの情報である。

 

これによると、今日のレースも、昨日スプリント賞のパスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグローエ)と昨日山岳賞のアレクサンデル・フォリフォロフ(ガスプロム・ルスヴェロ)が頑張ったようである。

それぞれ、アッカーマンは12ポイントでスプリント賞の首位(2位とは8ポイント差)に、フォリフォロフは15ポイントで山岳賞の首位(2位とは11ポイント差)に立った。

パスカル・アッカーマンは今年23歳のドイツ人。昨年まではコンチネンタルチームに所属していて今年からボーラに。先日のシュヘルデプライスで5位に入るなど、スプリンターの強いボーラの中でもしっかりと存在感を示している。

 

 

さて、いよいよ最後のインナーヴィルグラーテンの登りである。


Tour of the Alps 2017, 2a tappa

※3分~ にモトカメラから回収した最終局面の映像。

 

最後の登りで先行していたフォリフォロフを捕まえたのは、昨年優勝者のミケル・ランダ(スカイ)と、ダミアーノ・カルーゾ(BMC)およびステファノ・ピラッツィ(バルディアーニ)。

とくにピラッツィが積極的な攻撃を展開していったが、ゴールまであとわずかのところで3人は捕まえられてしまった(捕まえられる直前のカルーゾの「あーあ、残念。俺たちよく頑張ったな」というような拍手はなかなか面白かった)。

 

そして集団ダンゴになってラストの登りスプリント。

まず先陣を切ったのがカハルラルのニコラス・シュルツ。昨年はオリカのトレーニーだった22歳のオーストラリア人だ。

しかしこれを追い抜いて最終的にゴールに先頭で突入したのが・・・ローハン・デニス

昨日のステージでは11秒遅れでゴールした彼が、この日はボーナスタイムの10秒を返還する勝利。

ジロ・ディタリアをエースで走る予定の彼が、意地を見せつけた勝利となった。

「今日の勝利は5月に向けての自信になったよ。残りのステージはもっと大きな登りで、より僕にあっているような気がするよ」と、残るステージでの勝利、そして総合上位に向けて戦う意志を見せた。

 

2着でゴールしたのがピノ。

こういった、緩やかな登りでのスプリント勝負は得意としているはずだったので期待していたが、ちょっと緩やか過ぎたかもしれない。

だが、昨日の3位と合わせ、ボーナスタイムは10秒獲得。同タイムで、ミケーレ・スカルポーニから総合リーダージャージを奪うことに成功した。

ピノもまた、ジロでの活躍が期待される選手である。

この後もステージでもしっかりとジャージをキープし続けてくれることを願う。

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