昨日のスタート/ゴール地点となったドバイ首長国からスタートし、砂漠の中の道を少し寄り道しつつ後半は海沿いを進み、最終的にラアス・アル=ハイマ首長国へとゴールする181km。
最初の20kmほどを消化すると、5人の逃げ集団がつくられた。
前から順番に、
- ヨウセフ・ミルザ(アラブ首長国連邦、29歳、UAEアブダビ)
- マーク・クリスティアン(イギリス、27歳、アクアブルースポート)
- シモーネ・アンドレッタ(イタリア、24歳、バルディアーニCSF)
- ピーター・ウィリアムス(イギリス、31歳、ワンプロサイクリング)
- ジャン=ピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、31歳、BMCレーシング)
このうち、昨年ブエルタでも1勝をあげたルクセンブルク人スプリンターが、2回の中間スプリントポイントを1位通過し、14ポイントをもってこの日のポイント賞ランキング5位、6秒のボーナスタイムの結果、総合順位でも4位につけることとなった。
ドラッカーはこの後ペロトンに帰還。
残る4人による逃走劇が続く。
タイム差は2分程度を維持し、集団内ではまったりとした雰囲気が漂う。
集団内で楽しそうに談笑するキッテル(左)とデゲンコルブ(右)。
だがこの逃走劇も、昨日と同じく残り10km程度のところで終焉を迎える。
代わってペロトンを牽引するのも昨日と同じ、ディメンションデータとクイックステップ・フロアーズ。
だが、昨日と違う点が一つ。
それは、デゲンコルブ率いるトレック・セガフレードのトレインが、最前線に出てしっかりと後続を牽きながら残り1kmのバナーを通過したことである。
キッテルはやや後方に下がってしまい、デゲンコルブが、最も勝利に近い位置に立たされた。
だが、ここで集団から飛び出す影が一つ。
新人賞ジャージを着る、オランダチャンピオン・フルーネヴェーヘン。
デゲンコルブもこれについていけず、このまま彼が逃げ切るか――と思われた、その瞬間。
バラバラに千切れた先頭集団の中から、巧みにそれらをかわしつつ、静かに加速する青い巨大な弾丸。
マルセル・キッテルは、最も調子のいいとき特有の爆発的な加速力で、一気に先頭に躍り出た。
そう、最高のタイミングで飛び出したはずの、フルーネヴェーヘンを差し切って。
昨年と同様、この男は最も良い形でシーズンに入ることができたようだ。
まさに無双。最強スプリンターの名に恥じない、力強い勝利。
フルーネヴェーヘンは2日連続となる2位を獲得。
さらに、デゲンコルブを最後の最後で差し切ったヤコブ・マレツコがステージ3位に入った。
ドバイ・ツアー2017 第2ステージ ステージ順位
※年齢はすべて、数え年としています。
1.マルセル・キッテル(ドイツ、29歳、クイックステップ・フロアーズ)
2.ディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ、24歳、ロットNLユンボ)
3.ヤコブ・マレツコ(イタリア、23歳、ウィリエール・トリエスティーナ)
4.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、28歳、トレック・セガフレード)
6.フアンホセ・ロバト(スペイン、29歳、ロットNLユンボ)
7.マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、32歳、ディメンションデータ)
8.リカルド・ミナーリ(イタリア、22歳、アスタナ・プロチーム)
9.マルコ・マルネーゼ(イタリア、23歳、バルディアーニCSF)
10.アダム・ブライス(イギリス、28歳、アクアブルースポート)
ポイント賞:マルセル・キッテル(ドイツ、29歳、クイックステップ・フロアーズ)
新人賞:ディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ、24歳、ロットNLユンボ)
2日連続の勝利を飾ったキッテル。これで総合優勝に一気に近づいたはずだ。
Dubai Tour 2017: Stage 2 race highlights
本日は簡単なレースレポートで終了。
明日はステージ3のレポートと共に、ハッタ・ダムへのプレビューを書ければいいなと思っている。