りんぐすらいど

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【PCM2019】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第18ステージ

自転車ロードレースシミュレーションゲーム「Pro Cycling Manager 2019」を使用して、ブエルタ・ア・エスパーニャの展開を予想していく企画の第15弾。

 

本日は第3週で最も重要と思われる第18ステージ。

4年前、マイヨ・ロホを着ていたトム・デュムランがアスタナの猛攻撃の前に陥落し、ファビオ・アルが総合大逆転を果たした運命のステージと酷似したレイアウトである。

最後まで何が起こるか分からないのがブエルタ・ア・エスパーニャ。

現実のレースでは、大注目のステージである。

 

 

ただ、今回のゲーム上では総合首位を走るミゲルアンヘル・ロペスの状況は大きくは変わらなそうである。

前回までのステージの結果、総合順位は以下の通り。 

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そして、ミッチェルトン・スコットの目標である山岳賞の状況は以下の通り。 

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今日のステージを経て、この状況が果たしてどうなっているか。

コースの細かな山岳の解説も入れていくので、実際のレースの予習としても参考にしていただければ幸い。

(残り距離や勾配のデータは実際のレースのものを参照しています)

 

 

↓第3週のコースプレビューはこちら↓

www.ringsride.work

 

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第18ステージ コムニダ・デ・マドリード〜ベセリル・デラ・シエラ 177.5km(山岳)

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山、山、山、山。

ツール・ド・フランスなら文句なしのクイーンステージとなっていそうだが、そこはブエルタ。むしろ10%超えが延々と続く山頂フィニッシュじゃない分「ほーん、で、なんで丘陵ステージじゃないの?」とか言われそうな有様である。

 

とはいえ、すでに述べたようにこの山々で4年前、劇的なマイヨ・ロホ逆転劇が発生している。ゲームではまだしも、現実のレースでは、モビスターやアスタナによる超アグレッシブな攻撃を受け、プリモシュ・ログリッチェとユンボ・ヴィズマの思いがけぬ崩壊が生まれるやもしれぬ。

事実、今日の第17ステージではその片鱗が見えるような展開が生まれていた。

 

 

ゲームにおいては、ミッチェルトン・スコットにとっては、山岳賞を確定させるための最後のステージと位置付ける。

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スタート直後、ホーゾンとシュルツを逃げに乗せる。

 

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しかし4kmを消化した時点で最初の逃げ集団はプロトンに吸収される。

 

その後はしばらくアタックを許さない雰囲気で一塊の集団のまま推移。

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途中、ベンジャミン・キングとセルゲイ・チェルネツキーが逃げに乗るが、それを追いかけようとしたホーゾンとチャベスは集団からは逃げを許されず。

 

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最終的にはスタートから24kmほど消化したところで、ようやく決定的な逃げが生まれる瞬間が。

しっかりとホーゾン、シュルツ、そしてこの日コンディションが+2と調子の良かったチャベスを逃げに乗せることに成功した。

 

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逃げは9名。チャベス、ホーゾン、シュルツに加えてジョージ・ベネット、ロベルト・ヘーシンクのユンボ・ヴィズマコンビに、アレックス・アランブルとセルゲイ・チェルネツキーのカハルラルコンビ、そしてディメンションデータのベンジャミン・キングとCCCチームのビクトル・デラパルテである。

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プロトンに残されたミッチェルトン・スコットの面々は最低限のパワーでリレー指示を行い、集団に「蓋をする」。

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実際、これをすることで集団のペースが落ち着く気がしているのだが、本当に効果があるかは不明。

 

残り149kmから始まる最初の1級山岳プエルト・デ・ナバセラダ(登坂距離11.8km、平均勾配6.3%)。

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決して厳しすぎる登りではないが、逃げ集団の中からカハルラルコンビは早々と脱落し、さらにここまで強力なアシストぶりを見せていたダミアン・ホーゾンも脱落した。

 

しかし、やはりこの日はチャベスの調子が良かった。

このアシストを受けて、最初の1級山岳の山頂をシュルツが軽々と獲得。

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山岳賞ポイントに10ポイントを上乗せ。

 

 

残り112.5kmから1級プエルト・デ・ラ・モルクエラ(登坂距離13.2km、平均勾配5%)。

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山頂まで残り9kmでデラパルテも脱落し、先頭は3名に。

こういうときにしっかりとアシストにプロテクトされているというのはかなり大きい。今回はチャベス様様。

 

そんなチャベスも残り5kmで脱落。

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あとは先行するジョージ・ベネットにシュルツが喰らいついていく。

 

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山頂直前で、ベネットも力尽きる。

シュルツは2つ目の1級山岳も先頭通過。

さらに10ポイントを上乗せし、山岳ポイントの合計は100ポイントを超える。

残りの山岳ポイントをロペスがすべて先頭通過すればまだ逆転可能だが、それは現実的にはまずありえないため、この時点でほぼ、シュルツの山岳賞獲得は確実なものとなった。

 

当初は絶望的だと思っていた、パンチャー・シュルツによる山岳賞獲得。

こんなにもうまくいくとは。

 

 

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ベネットとシュルツの2人旅は、3つ目の1級山岳に到達する前に集団に捕まえられる。もちろんシュルツとしては、とくに問題のないこと。

 

 

残り67.1kmから始まる3つ目の1級。先ほど登ったプエルト・デ・ラ・モルクエラを逆方向からまた登る(登坂距離10.4km、平均勾配6.7%)。

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その山頂は、50名ほどにまで絞り込まれたマイヨ・ロホ集団が先頭のまま通過。ロペスは山岳賞への興味を完全に失っているらしく、アシストたちに先行させたまま通過する。

 

 

最後の1級山岳は残り39.5kmから登り始めるプエルト・デ・コトス(登坂距離13.9km、平均勾配4.8%)。

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こちらも集団がアスタナを先頭に通過。

集団の人数は25名にまで絞り込まれたが、総合上位の選手たちはすべて含まれており、結果として、総合シャッフルの起こるような展開には至らずにゴールに向かうことに。

 

おまけ:車に乗るデヘント。

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結局この日も、ゲームの中では総合は動かずか・・・と思っていたところ。

 

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残り5kmを切って、何もない平坦路のはずのところで、ファビオ・アルがアタック。

 

実際のレースでは途中リタイアとなってしまった彼が、まるでかつて全盛期時代のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネのように、アグレッシブな集団抜け出しを見せつけた。

 

 

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残り1km。フラム・ルージュを抜けて、なおも集団に差をつけて独走するアル。

 

これはやったか!?

 

 

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ん?

 

 

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ああっ

 

 

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ああ・・・

 

 

完全に足が止まってしまった。

最後、ゴール前のアルの速度は30km/h程度で、これを追い上げたバルベルデの速度は2倍の60km/h超であった。

 

まさに黄金のタレ。アルはゲームの中でも、実にアルらしい。

 

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ということで、バルベルデ、ゲームの中では今大会2勝目?3勝目?

総合勢たちだけが残るクライマー同士の集団スプリントではやはり滅法強いこの男。

ポイント賞ジャージも、彼以外の可能性はすでに消滅しており、マドリードでも着用したまま過ごすことはできそうだ。

 

本日のリザルトは以下の通り。

実際のレースはこんなに固まっての決着にはならないだろうな・・・とは思っている。

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ポイント賞ランキングは以下の通り。

ロペスが31点差で2位につけているが、彼が勝てる可能性がある山頂フィニッシュはあと1つだけ。もうバルベルデで確定といって問題ないだろう。

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山岳賞首位のシュルツも、本日20ポイントを積み重ね、2位のロペスに倍の差をつけた。

こちらももう完全にシュルツ意外にジャージが渡る可能性はない。あとは不用意に落車してリタイアとかにさえならなければ。

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第3週最大の注目ステージも、ゲームの中では特に波乱が起こることなく終了した。

ただし、実際のレースではそうはいかない、とは思っている。

驚かせてくれる、まだブエルタは終わってない、と思わせてくれるようなスペクタルを期待する。

 

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