自転車ロードレースシミュレーションゲーム「Pro Cycling Manager 2019」を使用して、ブエルタ・ア・エスパーニャの展開を予想していく企画の第12弾。
第2週もいよいよ終盤戦。アストゥリアス山脈2連戦が待ち受ける。
実際のレースの方は非常に白熱しており、TTでタイムを稼いだプリモシュ・ログリッチェが頭一つ抜けているものの、そこにバルベルデ、ロペス、キンタナの「4強」が迫り、さらには20歳の驚異のルーキー、タデイ・ポガチャルがステージ2勝を経て総合3位につけるという熱い事態に。
最後までポディウムの行方はわからない、そんな展開を見せている。
が、ゲームの方は随分と違った状況に。
まず、ミゲルアンヘル・ロペスが圧倒的過ぎる強さを見せ、総合首位を大差をつけて独走中。
これを追うのはバルベルデと、現実のレースでも総合6位と確かに好調ではあるラファル・マイカ。
概ねこの「3強」が、各山岳ステージの上位に常に名を連ねている。ログリッチェは不調。これは今年のジロの状況を反映しているデータだからだろうか。
そして、今回の操作チームである「ミッチェルトン・スコット」について言えば、もうすでに総合争いからは脱落。
そして、新たな戦いの舞台として、「山岳賞」争いへと突入している。
アンドラ公国で行われた超級山岳ステージ、および前々回のロス・マチュコスのステージで共に大きく山岳ポイントを稼ぎ切った結果、現在は山岳賞ランキング首位に。
そして本日も、多くの山岳ポイントが用意された山岳ステージ。
今回もしっかりと逃げに乗り、ポイント収集に励んでいきたい。
↓第2週のコースプレビューはこちら↓
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第15ステージ ティネオ~サントゥアリオ・デル・アセボ 154.4km(山岳)
1級山岳が3つ。そして最後に1級山岳「アセボの聖域」が待ち受ける。
ツール・ド・フランスの時期に発売されるこのゲームは、山岳賞の位置やカテゴリについては実際のレースと異なる場合も多い。
このステージに関しても、最初の1級山岳はゲーム中では2級山岳となっており、最後の「アセボの聖域」も超級山岳扱いとなっている。
ただ、「アセボの聖域」の扱いについては正直、ゲームの方が正しいとは思う。
登坂距離8km、平均勾配10%。緩やかな区間や下りも含んだうえでこの数値であり、ラルプ・デュエズにも匹敵する難易度だ。
よって、この日のラストは総合争いが巻き起こりそうな予感。
そうなるとロペスが再び山岳ポイントを稼ぐ恐れがある。
しっかりと逃げに乗り、途中の2級・1級2つで可能な限りポイントを稼いでいこう。
悪い材料はある。ロス・マチュコスのステージで完璧なアシストを見せてくれたホーゾンが、この日はコンディションが-2と、かなりの不調。
そのほか、ニエベも-2、シュルツもマイナス補正もついていないがプラス補正もついていないということで、少し不利な状況での戦いとなる。
それでもとりあえず今日も盛りだくさんに逃げに乗せることには成功。
17名の逃げの中に、ミッチェルトン・スコットからはミケル・ニエベ、スガブ・グルマイ、エステバン・チャベス、ダミアン・ホーゾン、そしてニック・シュルツの5名。平坦要員のビューリーとメスゲッツ、そしてスミス以外の全員を乗せた形だ。
逃げ17名のほかの面子は、
- (EF1)ヴァンガーデレン、マルティネス
- (TJV)Gベネット、ヘーシンク
- (TFS)ブランビッラ
- (TKA)ナバーロ
- (EUS)ロドリゲス
- (COF)Jeエラダ
- (TDD)キング
- (UAD)コンティ
- (LTS)デヘント
- (TBM)パデュン
デヘントはロス・マチュコスに続く逃げ。実際のレースではさすがにグランツール3戦目の疲れが出ているのか元気がないが、このゲーム中ではさすがのエスケープ王ぶりを見せつけている。
EFおよびユンボも2人乗せてきてやる気満々。とくにユンボは、前待ちの意味合いも込めているだろう。実際のレースと違ってゲーム中ではダブルエースが微妙な状況なので、逆転を狙いたいはずだ。
さて、本日も5名逃げに乗せて幸先の良いスタートを切ったミッチェルトン・スコットだが、やはりメンバーの不調は隠せない。
最初の2級山岳の前でホーゾンに牽かせてペースアップを図ったが、最大限のパワーで牽かせても先行するデヘントたちについていけず。
不調のニエベにチャベスを牽かせてついてこさせるも、こっちもフルパワーで牽かせているのにずるずる落ちていく。
結局人数が多いことで前を牽く責任も伴い、道中で足を使ってしまう場面が多くなってしまうことが敗因と思われる。
実は無駄に多く逃げさせるのも、良い方法とは言えないのかもしれない。
結局この2級山岳はマルティネスが1位通過。2位ナバーロ、3位デヘントとなり、シュルツは1ポイントも取れずに終わった。
続く1級山岳では何とかリベンジを図る。ニエベ、ホーゾンともにホーゾンともに力を失い脱落していく中、チャベスに牽かせて残り500mでアタック。
なんとか先頭通過を達成。10ポイントを獲得。さらにグルマイにもついてこさせて2位通過させ、ライバルたちに余計なポイントを取らせないようにもした。
ホーゾンとニエベを失いながら、逃げ集団は15名に。
2つ目(実際のレースでは3つ目)の1級山岳の登り、10%勾配区間にて、グルマイが脱落。先頭にはシュルツとチャベスだけとなる。
山頂まで残り2.6kmでジョージ・ベネットがアタック。
チャベス&シュルツは当然これを追走しようとするが・・・
山頂まで1km以上を残して、早くも二人とも体力が底をつく。
集団からはさらにブランビッラも飛び出し、オスカル・ロドリゲスが先頭でペースアップを図る中、チャベス、そしてシュルツはずるずると引き離されていくばかりであった。
1級山岳はベネット、ブランビッラ、デヘント、マルティネス、ロドリゲスの順で通過。
そしてシュルツとチャベスはそのまま先頭に追い付くことなく、ペースを落とし、この日のレースを終えることを選択した。
さて、ゴールまで残り13km。
最後の「アセボの聖域」を前にして逃げ集団は8名。
ジョージ・ベネット、ヴァンガーデレン、ブランビッラ、マルティネス、パデュン、デヘント、キング、ロドリゲスと、ブエルタ優勝経験者も多く含む強力な逃げ集団となっている。
メイン集団も50名ほどに人数を絞り込みながら、逃げとのタイム差は5分弱。
いくら超級(実際のレースでは1級)が残っているとはいえ、実際のレースならば逃げ切り確定と言えそうなところ。
ミッチェルトン・スコットとしても、超級山岳のポイントをこの逃げ集団で潰してもらって、最大のライバルたるロペスが得点を獲れずに終わることを望んではいるのだが・・・。
モビスターが中心となて牽引するメイン集団がじわじわとギャップを詰めていき、ピエール・ラトゥールのアタックやこれを追いかけるニコラス・ロッシュのペースアップなどでさらに加速する。
残り3kmを切る頃にはそのタイム差が1分半を割るほどにまで迫ってきていた。
そしてここで、メイン集団から総合2位ラファル・マイカがアタック。
これが引き金となり、プロトンでは戦いのゴングが鳴った。
残り1.2km。フラム・ルージュを目の前にして、逃げ集団の先頭パデュンもマイカ、ロペス、バルベルデの「3強」に捕まえられる。
最後はいつも通りかっ飛んでいったロペスが大会3勝目を記録し、結局、超級山岳先頭通過の15ポイントを奪われてしまう。
ステージ順位、総合順位は以下の通り。
ロペスの圧倒的独走により、もはや逆転不可能な状況にまで陥っている。
正直、総合争いはもう見るべきものはないかな、といったような状態・・・。
そして問題の山岳賞争い。
途中、1級山岳先頭通過を1回だけ成功させたためシュルツはリードを広げることができているが、ロペスに最後の超級を奪われたことで一気に15ポイントを獲得され、10ポイント差にまで迫られてしまっている。
明日も1級山岳(実際のレースでは超級山岳)山頂フィニッシュ。
もちろん逃げて山岳ポイントをできるだけ稼ぐつもりだが、今日のようにメンバーの疲労が溜まっている中で力を発揮できなければ、それも厳しい。
山岳賞を巡る争いは、引き続き予断を許さない状況となっている。
果たしてシュルツは、逃げ切れるか?
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