自転車ロードレースシミュレーションゲーム「Pro Cycling Manager 2019」を使用して、ブエルタ・ア・エスパーニャの展開を予想していく企画の第11弾。
「ミッチェルトン・スコット」を使用してプレイしているものの、すでに総合争いからは脱落している。
そのために次の目標として「ニック・シュルツによる山岳賞獲得」を掲げている。
前日のロス・マチュコスステージで逃げ切り優勝を果たしたことで山岳ポイントを50まで積み重ね、現在首位。
あとはこれを守り切るだけだ。
本日は「平坦」ステージ。
序盤のスプリントステージで2位や3位を獲ったルカ・メスゲッツでこの日の勝利を狙う・・・予定だったが・・・
↓第2週のコースプレビューはこちら↓
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第14ステージ サン・ビセンテ・デ・ラ・バルケラ~オビエド 188km(平坦)
平坦ステージである。
たしかに、上の断面図からは3級山岳も大したことなく、集団スプリントが宿命づけられているように感じはする。
が、
右下のグラフが明らかにおかしい pic.twitter.com/BJ6j8JhqB2
— hys16 (@RoadtoEurope) September 7, 2019
ありがとうございます
— hys16 (@RoadtoEurope) September 7, 2019
Google Earthで調べてもしっかり上っていたので最大勾配10%とかはあると思います。
とのこと。
平坦詐欺っていうか、その、完全に騙す気しかなく笑える。
結局第2週には一切の平坦ステージはないということでよろしいか。
ただ、これは終えてからの感想だが、ゲーム自体もそこは騙されていたようで、ゲーム中はそんなにゴール前に勾配がなく、普通の平坦ステージと言ってもよいレイアウトだった。
実際のレースはともかく、ゲーム中ではしっかりと集団スプリントで上位を狙って行きたい。
と思っていたのだが。
画像では見づらいが、これまでのステージにはない勢いで雨が降り続いている。しかも横向き。
風速自体は4km/hといったところでそこまで驚異ではないが、雨の日は落車が発生しやすいため、山岳賞のシュルツのまさかのリタイアや、勝利を狙うメスゲッツの脱落を避けるため、彼らをしっかりとアシスト陣に守らせながら集団前方に置いておく。
逃げは8名。
- ドメン・ノヴァク(バーレーン・メリダ)
- ウィリアム・バルタ(CCCチーム)
- レミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
- ミッチェル・ドッカー(EFエデュケーション・ファースト)
- ジャコ・ヴェンター(ディメンションデータ)
- トニー・マルティン(ユンボ・ヴィズマ)
- ヘスス・エスケラ(ブルゴスBH)
- セルゲイ・チェルネツキー(カハルラル・セグロスRGA)
総合に影響のある選手は含まれていないものの、集団スプリントを狙いたいプロトンはボーラ・ハンスグローエやトレック・セガフレードが中心となって集団を牽引。
タイム差は最大4分程度までしか開かず、しっかりとコントロールされているように思えた。
だが、誤算があった。
残り22.6km地点に用意された3級山岳アルト・ラ・マデラ(登坂距離8km、平均勾配3.5%)でアスタナやモビスターを中心とした総合勢のプッシュがかかり、集団牽引に必要な重要なルーラーたちがごっそりと脱落してしまったこと。
そこからの下りで集団が雨の下りを警戒してか、思ったほどペースを上げ切れなかったこと。
そして逃げ集団の中に「機関車」トニー・マルティンが含まれていたこと・・・!
結果、この登りを終えた時点で逃げとプロトンとのタイム差は未だ3分以上。
残りは平坦区間しか残されておらず、デゲンコルブの発射台役であるエドワード・トゥーンスも先頭に出て全力で追走を試みるものの、そのギャップを埋めることはできない。
ミッチェルトン・スコットとしてもこれは悔しい結果ではあるが、追走のために足を削って今後より重要な山岳賞争いに失敗するわけにはいかない。
今日は諦めるしかない。
逃げ切りが確定した逃げ集団の中でも、残り10kmを切って動きが。
トニー・マルティンが逃げ集団の中からアタック。
ついていけたのはセルゲイ・チェルネツキーだけ。
残りの5名はこれを見送り、そして勝利の芽を失ってしまった。
そりゃ、マルティンを逃がせばどうしようもない。
追走集団との30秒近いタイム差を縮めることなくフラム・ルージュを通過した2名。
残り500mでマルティンの後ろからチェルネツキーがスプリントを開始。
スプリント争いにおいては、パンチャーに分類されるチェルネツキーに対して、マルティンが敵うはずもなかった。
セルゲイ・チェルネツキー、ガッツポーズなしの勝利。まあガッツポーズしていたら差されるかもしれない距離だったしね。
このゲームの中ではたしか、初のプロコンチネンタルチームの選手による勝利。
プロコンチネンタルチームとはいえ、チェルネツキーは昨年まではアスタナ所属だった選手。昨年のアークティックレース・オブ・ノルウェーで総合優勝している。
逃げ切られてしまったプロトン内でも律儀にスプリント勝負は行われ、サム・ベネットが余裕の勝利。次いでベヴィン、デゲンコルブ、そしてガビリアといった着順となった。
リザルトは以下の通り。
勝てはしなかったものの、逃げにおいても、最後の10kmにおいても、トニー・マルティンが常に動きを作り続けていた日だった。
実際のレースでは、彼の役割を明確に集団牽引。前待ちするにしてもクライマーたちがメインであり、マルティン自体は決してアタックして逃げに乗るような場面はありえないだろう。
だがもしも本当に彼が逃げに乗ることができたならば、このゲームのように、その中心的な役割を果たすほどの活躍を期待できるかもしれない。
そんな、実現しない可能性を感じさせるという意味で、面白いステージだったとは思う。
もちろん、総合での動きはなし。山岳賞においても、この日唯一の3級山岳を山岳賞争いに全く関わらない逃げ集団の中で潰してしまっていたため、変動なし。
いずれも、明日から始まるアストゥリアス山脈2連戦で大きく動くことになるだろう。
第2週、そして今大会でも最も重要になる山岳2連戦。
その行方やいかに。
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