自転車ロードレースシミュレーションゲーム「Pro Cycling Manager 2019」を使用して、ブエルタ・ア・エスパーニャの展開を予想していく企画の第8弾。
使用するチームは「ミッチェルトン・スコット」。
本来のエース、エステバン・チャベスは不調により総合争いから脱落。セカンドエースのミケル・ニエベで総合TOP10を狙って行くつもりだったが、彼も前回の個人TTで大きくタイムを失い総合18位に。
現時点での総合TOP10は以下の通り。
意外にもTTでタイムを失うことのなかったロペスが圧倒的な差をつけて総合首位を走る。
果たして彼を王座から引きずり下ろす選手は出てくるのか。
今日は移動ステージ。スプリンターが生き残るには厳しいものの、総合争いが起きることはまずないであろう。
↓第2週のコースプレビューはこちら↓
スポンサーリンク
第11ステージ サン=パレ〜ウルダクス 180㎞(丘陵)
フランス南西部、いわゆるフレンチバスクと呼ばれる地域から、ピレネー山中のスペインのバスク地方へ。
移動ステージと位置付けられ、難易度は低い。総合争いが起きる可能性は少ないが、ゴール前57kmに設置された2級山岳がスプリンターたちを阻む。最後は総合勢を含んだスプリントで決着となりそうだ。
第1週の最終日、超級山岳を含んだアンドラ公国ステージでまったく山岳ポイントを収集できなかった山岳首位カールフレドリク・ハーゲン(ロット・スーダル)。
この日もアクチュアルスタート直後にアタック。
ここにバンジャマン・トマ(グルパマFDJ)、トマシュ・マルチンスキー(ロット・スーダル)、オウェイン・ドゥール(チーム・イネオス)の3名が遅れて飛び出してブリッジを狙う。
この動きに対し、カチューシャ・アルペシンが隊列を組んで組織的な追走。
総合においてもステージにおいても成果を残せない雰囲気が漂っているこのチームにとって、なんとか逃げだけは残さねば・・・という執念を感じさせる。
実際のレースではチーム存続の行方も不透明なこのチーム。なんとか目立つ動きを見せてほしいところ。
とりあえずゲームにおいては、先の逃げ選手たちをすべて吸収したうえでエースナンバーを着けるダニエル・ナバーロが新たな逃げを打つことに成功。
ここに喰らいついていったのは、今大会初の逃げとなる「エスケープ王」トーマス・デヘントただ一人。
とりあえず逃げで目立つというカチューシャの狙いはひとまずの成功を収めたと言えそうだ。
この日1つ目の3級山岳はデヘント。
続く2つ目の3級山岳はナバーロが先頭通過を果たす。
なお、実際のレース(上記の断面図)では、道中の3級山岳は1つしかない。
そのままナバーロとデヘントの2人旅はなんとか2級山岳まで逃げ切りたかったところだが、この登りで総合勢が一気にペースアップ。
トニー・マルティンが先導するメイン集団が、残り53kmで逃げを完全に吸収した。
そして、この登りの途中で、総合成績を守りたいニエベや、この日の優勝を狙いたかったメスゲッツなど、遅れてはいけない選手たちが取り残される。
実は、この2級山岳でなんとか山岳ポイントを獲得したいと考えたニック・シュルツの操作に集中し、彼らをオート操作にしていた。
そうしたら気が付けばこんな位置に。まじかー。
ちなみにシュルツは総合勢のペースアップされた登坂にまったくついていくことができず、1ポイントすら手に入れることができないまま失速した。
総合勢、そしてシュルツと彼をアシストしたチャベスたちが含まれる先頭集団に対し、ニエベたちはすでに2分弱のビハインド。
そしてエドワード・トゥーンスやマルク・サローなどのスプリンターたちも、この登りで完全に脱落してしまったようである。
実際のレースでもスプリンターたちは餌食となってしまうのか。
とにかくチーム一丸となってニエベの復帰を目指すミッチェルトン・スコット。もう、メスゲッツが復帰することは諦める。とにかくニエベの総合成績を可能な限り守る。
その甲斐あって、残り12kmで総合優勝候補たちが残る集団に復帰。
チームの全アシストを使い切り、もはやニエベの近くにはハウスンただ一人。このハウスンも残り7kmで脱落した。
みんなありがとう。
たださすがに、最後のスプリントで上位を狙うのは難しい。
ニエベにとってはもう、この集団の中で千切られないように残ることだけを考えるほかなかった。
残り1km。フラム・ルージュを通過したプロトンの先頭はピエール・ラトゥール。別にスプリントが強いわけではない彼はある種の終盤抜け出しを狙ったアタックだったのだろが、それを捉えて離さないのがこの日の優勝候補、ポイント賞ジャージを着るアレハンドロ・バルベルデだった。
そのままバルベルデが先頭でゴールに向かって突き進む。その後方にはアスタナ・プロチームのヨン・イサギレ、そしてオレンジ色のジャージを着るCCCチームのパトリック・ベヴィン。
スプリンター顔負けの加速力を見せる世界王者バルベルデに勝負を挑んだ2人であったが、その横に並ぶことすらできないまま、39歳の今年最年長選手は圧倒的な強さを見せつけて今大会初勝利。
ポイント賞におけるリードをさらに広げる結果となった。
「スプリント優勝者に合わせてアシストも後ろでガッツポーズする」はゲームでも再現されている。今回は、実際のレースでは物議をかもしたマルク・ソレルが後方でガッツポーズ。
ニエベはこの後ろからなんとか喰らいついて集団フィニッシュを果たす。
総合は守れた。が、このままではどうしようもない。
どこかでステージ優勝を狙えるような逃げを打つしかないかなと思うのだが・・・。
この日のステージTOP10は以下の通り。
バルベルデ、ベヴィン以外は総合系の選手ばかり。
次回はバスクの激坂連続ステージ。
スポンサーリンク