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【PCM2019】ツール・ド・フランス第20ステージーーヴァルトランス最終決戦。マイヨ・ジョーヌは誰の手に?

自転車ロードレースシミュレーションゲーム「ProCyclingManager2019」を使用してツール・ド・フランス2019のコースを予習しつつティージェイ・ヴァンガーデレンで総合表彰台を目指す無謀なプレイ。

 

現実のツール・ド・フランスでも想像を超える展開が連続した第19ステージ

今回のゲームプレイにおいても、クリス・フルームの爆発的なアタックが繰り出され、総合首位のダニエル・マーティンに2秒差にまで迫る劇的な展開が見られた。

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総合2位を保っていたヴァンガーデレンも、3位に転落。

4位のデュムランとのタイム差は3分近くあり、総合表彰台は安全圏にはあるものの、いよいよ3週間の疲れが見え、「遅れ」を喫することになった昨ステージ。

今回は超級山岳山頂フィニッシュ。

果たして、ヴァンガーデレンは表彰台を守り切ることができるか。 

 

↓第3週のコース詳細はこちらから↓

www.ringsride.work

 

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第20ステージ  アルベールビル〜ヴァル・トランス  130㎞(山岳)

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現実世界のツール・ド・フランスでは、積雪や土砂崩れの影響でコースが大幅に短縮。最後のヴァルトランス1本勝負となっている。

実際のツール・ド・フランスの短縮後コースはこちら

 

ゲームの中ではもちろんそういった変更はないため、ヴァルトランスに至るまでに1級山岳と2級山岳をそれぞれ越えることとなる。

 

 

スタートと同時に31名の逃げが生まれる。

その中にはアダム・イェーツ、リッチー・ポート、ローハン・デニス、ラファル・マイカなどの実力者たちが揃い踏み。

しかしその中で最も総合成績が良いのはボブ・ユンゲルスの総合18位(21分13秒遅れ)ということもあり、メイン集団は一気にペースダウン。

フィリッポ・ガンナやルーク・ロウ、フェルナンド・ガビリアといった平坦系の選手たちが先頭を支配しながら1級山岳を登っていくプロトンと、逃げ31名とのタイム差はまたたく間に広がっていき、最大で16分近いタイム差を生み出した。

今回のゲームでは初めての出来事。これにて、初にして最後の逃げ切り勝利はほぼ確定的となった。

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UAEチーム・エミレーツ、チーム・イネオスといった総合ワンツーのチームが集団の先頭をスローペースに支配。EFエデュケーション・ファーストの選手たちも平坦ルーラーを残したまま先頭付近のポジションを維持している。

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1級山岳の登坂にも関わらずパワーも10~20程度に落として全然登れるようなペース。

 

 

2級山岳を越えた時点でもまだプロトンからの脱落者はなし。

実質的に、このゲームの中でも最後の超級ヴァルトランス1発勝負となった形だ。

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33kmのロング・ロング・クライム。平均勾配は5%程度だが、それはところどころに用意された下りセクションも含めた数。7~8%の勾配はところどころに用意されており、様々な仕掛けを試みることのできる、何が起こるかわからない登坂だ。

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登り始め3~4km地点(残り29~30km地点)に訪れる、10%近い急勾配区間でマイケル・マシューズらがペースアップ。この動きでいよいよセレクションがかかり、メイン集団の数も一気に絞り込まれていく。

 

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残り20kmを切って、総合2位クリス・フルームが自ら先頭に立って集団を牽引。プロトンの人数も20名程度に。

 

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残り8kmでデュムランがアタックを仕掛け、ニバリ、バルデがついていく。

これを逃してしまっては、総合表彰台が危険。

ウランの牽引を借りてヴァンガーデレンもアタックし、なんとかこれを捕まえる。

 

その代償に、この時点でウランを失うことに。

 

 

そして残り7km。フルームがついに、アタック。

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これをヴァンガーデレンが先頭に立って追走。

しかし・・・

 

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力なく崩れ落ちていく、ヴァンガーデレン。

 

なんとか体力を使い切らないように適宜ペースを落とし、かつペース走行でじわじわ番手を上げつつ、を繰り返すが、しかしその間に先頭の選手たちは次々とペースアップしていく。

ウランも必死に上がってこようとしてくれるが、これもまた、1分も後方にいてどうしようもない。

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状態は悪くなかった。

だが最後の最後で、地力の差が明確に出てしまったのか。

 

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一方のフルームは追いすがるデュムランを突き放し、マーティンも遥か後方に置き去りにし、零れ落ちていく逃げ集団をかわしつつ爆走していく。

 

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先頭では8名の小集団スプリントをラファル・マイカが制し、今大会初の逃げ切り勝利を達成。

そしてその8名の後方から、すでにフルームの姿が。
 

 

f:id:SuzuTamaki:20190727153743j:plainそしてヴァンガーデレン、 体を左右にふらつかせながら、息も絶え絶えの状態で失意のゴール。

彼のツール・ド・フランスは終わってしまった。

 

 

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先頭8名が逃げ切り勝利。

クリス・フルームは先頭マイカから1分29秒遅れでゴールに飛び込んだ。

 

総合4位トム・デュムランはフルームから42秒遅れでゴールし、スタート前フルームから2秒差で総合首位に立っていたダニエル・マーティンは、フルームから1分50秒を失ってマイヨ・ジョーヌを失うこととなった。
 

 

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そして総合2位ティージェイ・ヴァンガーデレンは、先頭マイカから5分27秒遅れ、クリス・フルームからは3分58秒遅れでゴール。

スタート前には2分49秒差をつけていたデュムランからも3分16秒も遅れてしまい、悲願の総合表彰台を失う結果となってしまった。

 

もしかしたらあのとき、フルームの追走を自ら行わなければ、もう少し変わっていたのかもしれない。ただ、デュムランだけをマークし続ければ、少しは。

ただ――そういう、守備的な走りに徹しなかったこと自体は、悪くなかったのかもしれない。

 

 

 

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総合表彰台を夢見てここまでやってきたヴァンガーデレン。

一時はその実力が存分に発揮され、総合2位にまで上り詰めていた彼も、最後には、その夢から転落してしまった。

 

だがこれはまだ、挑戦の第一歩。

いつか必ず、彼が表彰台の頂点に立つ日は、きっとくる。

 

 

 

 

と、いうことで、3週間にわたる長い戦いが、このゲームの方でもほぼ終了することに。

次回はパリ・シャンゼリゼでのスプリント決戦となるため、総合が動くことはないだろう。

次回はそのスプリント対決の状況と、各種表彰台の振り返りなどを行う予定。

 

 

 

最初の2つの山岳をほぼほぼ力を使うことなく乗り越えたことで、実際のツール・ド・フランス同様に、ほぼ最後の超級山岳一発勝負となった今回のヴァルトランス決戦。

「残り7km」から始まった激しい攻防戦は、もしかしたら実際のツール・ド・フランスでも再現される可能性があるかも。

 

少しでも参考になれば幸いだ。 

 

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