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【PCM2019】CCCチームで「20勝」を目指す Part.18 ティレーノ~アドリアティコ第7ステージ

 

自転車ロードレースシミュレーションゲーム「ProCyclingManager2019」で、今年「20勝」を目指しながら6勝しか果たせなかったCCCチームのリベンジを狙って行く企画の第18弾。

 

ヨーロッパワールドツアーステージレースシーズンの開幕戦、ティレーノ~アドリアティコもいよいよ最終ステージ。

前回の第6ステージを終えた段階での総合成績は以下の通りである。 

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クイーンステージも無事に乗り越え、総合上位3名をCCCチームが独占状態。

 

しかし、最終日は10㎞の個人TT。

今年、2年連続の世界王者に輝いたローハン・デニスや、現実世界のティレーノ~アドリアティコで総合優勝をしているプリモシュ・ログリッチェなど、TT能力の非常に高い強力なライバルたちは決して油断のならない位置に残っている。

 

果たして、グレッグ・ファンアーフェルマートは総合首位の座を維持することができるか。あるいは、パトリック・ベヴィンが、そのTT能力の高さを生かして、ファンアーフェルマートの代わりにチームの総合優勝を守り切ることができるか。

 

いよいよ、最終決戦が始まる。

 

※このゲームでは、Youtubeでも数多くの動画を配信しているBenjiNaesen氏の手掛けたMOD「WorldDB 2019」を使用しております。記事中には実際のレースと変わらないチーム名・選手名・レース名・バイクサプライヤー名・スポンサーなどが登場しますが、いずれもMODによるものが多く、実際の何もいれていない状態でのゲームとは異なる場合があることをご了承ください。

 

↓ここまでのシリーズ紹介↓

 

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第7ステージ サン・ベネデット・デル・トロント~サン・ベネデット・デル・トロント 10km(個人TT)

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7日間にわたるティレーノ~アドリアティコの最終日は、全長10㎞の短距離個人タイムトライアル。

海岸沿いで行われるオールフラットTTに起伏は一切なく、獲得標高は0m。

また、コースも直線→90度のカーブが2回→直線フィニッシュという非常に単調で技量を要さないもの。

ひたすらパワー・出力の大きさを問われる、実にシンプルがゆえに実力の差が出やすいプロフィールとなっている。

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優勝予想の筆頭には現実世界で総合優勝をしているログリッチェ、今年2年連続の世界王者に輝いたデニス、そして4月にアワーレコードを更新したヴィクトール・カンペナールツが並ぶ。

ベヴィンは7番手。これだけの面子を前にすると、さすがにステージ優勝は厳しそうだ。

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第一出走はエウスカディバスクカントリー・ムリアスのアンデル・バレネチア

2015年から一貫してこのチームで走る、ゲーム中時点では26歳のバスク人クライマー。実績らしい実績はなく、チーム解散が決まった今もなお、「次の行先」が不明な選手である。

 

コースのほぼど真ん中に位置する中間計測地点を6分23秒で通過したバレネチア。

最初にこの記録を更新したのは、5番出走のウィリアム・ボネ(グルパマFDJ)であった。

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前出走者のモレノ・マルケッティ(ネーリソットーリ)と並んでゴールしたボネは、バレネチアに1分差をつけての首位フィニッシュ。

その後、彼のタイムはなかなか更新されることなく、グルパマFDJのTTスペシャリスト、マイルス・スコットソンですら5秒届かない2位に終わってしまった。

 

そんな中、注目されたのが、41番手出走の今年の世界選手権TT5位アレックス・ダウセット(カチューシャ・アルペシン)

ゲーム上でもTT能力77、戦前の優勝予想でも9番手に名前が載っているこのイギリス人によって、中間計測におけるボネのタイムは11秒更新された。

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そのままフィニッシュラインでも当然1位を死守。

ボネとの間についたタイム差は28秒。30人以上の選手をなぎ倒してきたボネはここでホットシートを失うこととなる。

 

その後は、現実世界のこのステージでは4位につけているセバスティアン・ランゲフェルト(EFエデュケーション・ファースト)も、ノルウェー国内選手権TTを10度制しているエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ディメンションデータ)も、現アイルランドTT王者で2016年には世界選手権で5位につけているライアン・マレン(トレック・セガフレード)も、このダウセットの記録を打ち破ることはできなかった。

ゲーム上のTT能力値では79でダウセットを上回っており、現実世界でも今年の世界選手権3位を記録しているイタリア最強のTTスペシャリスト、フィリッポ・ガンナ(チーム・イネオス)の走りには期待されたが、彼もまた、ダウセットのタイムに9秒、届かなかった。

 

 

そんな中、63人ぶりにこのダウセットの記録を打ち破ったのが、104番手出走、総合53位のイフ・ランパールト(ドゥクーニンク・クイックステップ)であった。

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中間計測でダウセットを2秒、ゴール地点で7秒上回るタイムを叩き出したランパールト。

現実世界でもベルギー国内王者になったり、ツール・ド・スイスのTTステージで優勝するなど、高いTT能力をもった名クラシックスペシャリストである。

 

 

だが、彼の天下は長くはなかった。

彼の5人後に出走したヴィクトール・カンペナールツが、この記録を6秒塗り替えてトップに。

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現アワーレコード保持者の走りには、世界選手権2位のレムコ・エフェネプールもワウト・ファンアールトも敵うことはできず、いよいよ総合TOP10の選手たちが出走する時間となった。

 

 

やはり注目を集めるのはこの男。現実世界の総合優勝者であり、UCI世界ランキング首位の選手であり、ゲーム上の優勝候補筆頭である、プリモシュ・ログリッチェ

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中間計測ではカンペナールツに2秒届かなかったものの、総合争いにおいて脅威であることは間違いない。

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さらに、世界王者ローハン・デニスがカンペナールツの中間計測を2秒更新する好走を見せる。

現実世界では(おそらくはメリダのバイクとの相性が悪く)区間8位に終わってしまったデニスだったが、この時点でこの日の優勝をほぼ確実なものとした。

 

あとは、彼とファンアーフェルマートとのタイム差50秒、そしてベヴィンとのタイム差40秒がどうなるかが気になるところ。

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そして、155番目出走。

総合2位のパトリック・ベヴィンが、いよいよスタートラインに立つ。

 

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中間計測はデニスから11秒遅れ。ファンアーフェルマートも22秒遅れで、これならばなんとかなる、か・・・?

 

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しかし、パワー調整をオートにしていたところ、ゴール前に体力が尽きてしまう恐れが発生。

そうなってしまうと一気にペースダウンして致命的な遅れが発生してしまうため、慌ててパワーを落とす。

前半の勢いから比べると明らかなペースダウンを喫することになる。これは、やばいかもしれない・・・

 

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ファンアーフェルマートは、デニスから1分05秒遅れでフィニッシュ。前半からは一気にペースを落とすことになり、元々デニスから50秒差しかなかったため、これにて首位、陥落。

最後の最後で、マリア・アッズーラを手放すことになってしまった。

 

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だが、ベヴィンはなんとか、18秒遅れに留めることができた。

こちらは逆に、後半の方がペースが良かった結果となった。

デニスとのタイム差は40秒だったベヴィン。

ファンアーフェルマートの総合首位は失ってしまったが、その代わり、当初の予定通り、ベヴィンが総合優勝を手にすることができたのである。

 

 

間一髪。しかし、やはり個人TTはまだまだ難しい。

オート操作では体力が余ってしまう場合と今回みたいに不足してしまう場合とがあり、その基準が不明。

パワーの調整の仕方は、最後に0になるようにはできたものの、そのタイミングなどによって結果も変わってしまうのだろうか。このあたり、たぶんまだまだクイックシミュレーションよりひどい結果になってしまいがちなので、コツが知りたい・・・。

 

 

ともあれ、ここまでのタイム差が大きかったこともあり、なんとか、総合優勝は手に入れることができた。

良かった、良かった。

 

 

最後にポディウム確認。

まずは、ステージ優勝のローハン・デニス。

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現実世界ではこの時期散々な思いを味わっていたデニスだが、ゲーム中ではしっかりと実力通りのリザルトに。

2020年はイネオスに行くことが決まった彼だが、その未来が良いものとなることを願う。

 

そして、総合優勝は我らがパトリック・ベヴィン。

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ファンアーフェルマートとデマルキはカスパー・アスグリーンにも抜かれ総合4位・5位に転落するが、ベヴィンはその持ち前のTT能力によってこれをしっかりと保持した。

もちろん、これも初日のチームTTがあればこそ。その意味で、ジョーイ・ロスコフやヨセフ・チェルニーにも感謝しなければならないし、丘陵ステージでのシモン・ゲシュケ、セルジュ・パウェルスたちのアシストがなければ、もっとそこでタイムを落としていた可能性すらある。

やはりこれは、チームで掴み取った勝利である。

 

 

山岳賞は第6ステージでしっかりと逆転したグレッグ・ファンアーフェルマートが保持。

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ポイント賞もファンアーフェルマートが首位で、2冠達成。ベヴィンも同点2位となった。

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新人賞は、最終日TTでも好走を見せ総合3位に入ったカスパー・アスグリーンが獲得。

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現実世界のティレーノ~アドリアティコでは総合60位だった彼だが、ツアー・オブ・カリフォルニアでは登りでも強さを見せつけて総合3位に入り込んでいたため、この成績も決しておかしくはない。2020年も注目の選手である。

なお、CCCチームは今回、25歳以下の対象選手は一人もいなかったため、選出されず。

 

 

チーム賞は、総合TOP10に4人も入れているCCCチームが圧勝。

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これでCCCチームは今回、総合優勝・総合4位・5位・10位、そしてポイント賞1位と2位、山岳賞1位と3位、チーム賞1位という輝かしい成績を残すこととなった。

当然、獲得賞金額もこれまでで最高額となる47,310。

素晴らしい結果に終わった。

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これを受け、スポンサー評価も向上。

実はスポンサーが重要視していたオンループ・ヘットニュースブラッドで大失敗したことで評価が一度「Acceptable」に落ちていたのだが、今回のティレーノの結果によって再び「Success」に。

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今回の総合優勝により、CCCチームとしての勝利数も11に伸び、いよいよ目標となる「20勝」に向けて、折り返し地点を超える形となった。

 

この調子で、目標達成、なるか?

CCCチームの挑戦は、まだまだ続く。

 

 

 目標の「20勝」まであと・・・9

 

↓パリ~ニース編前半はこちらから↓

www.ringsride.work

 

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