自転車ロードレースシミュレーションゲーム「ProCyclingManager2019」で、今年「20勝」を目指しながら6勝しか果たせなかったCCCチームのリベンジを狙って行く企画の第17弾。
春のワールドツアーステージレースシーズンに突入し、その第一弾としてのティレーノ~アドリアティコを走るCCCチーム。
前回の第4ステージまでで、CCCチームは総合順位の上位5つを独占する絶好調状態。
ただし、今回が今大会のクイーンステージ。
連続する激坂の最難関コースを前にして、果たしてファンアーフェルマートたちは総合順位を守ることができるか。
※このゲームでは、Youtubeでも数多くの動画を配信しているBenjiNaesen氏の手掛けたMOD「WorldDB 2019」を使用しております。記事中には実際のレースと変わらないチーム名・選手名・レース名・バイクサプライヤー名・スポンサーなどが登場しますが、いずれもMODによるものが多く、実際の何もいれていない状態でのゲームとは異なる場合があることをご了承ください。
↓ここまでのシリーズ紹介↓
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第5ステージ コッリ・アル・メタウロ~レカナーティ 177km(丘陵)
2019年のティレーノ~アドリアティコにおいて最も難易度の高いステージがここだ。
全体的にはフラットに見えるし、最も標高の高い地点でも300mにもいかない。一見、大したことのないように見えるステージだが、実際には終盤、最大勾配20%に達する厳しい登り「レカナーティ」が連続して登場する。
ゴール直前にも同様に厳しい登りが待ち受ける。最後は緩やかだが、ほぼ山頂フィニッシュといっても過言ではないだろう。
現実のティレーノ~アドリアティコでも、このステージで熾烈な総合争いが繰り広げられた。
最終日の個人TTにおいてプリモシュ・ログリッチェに大きなビハインドを抱えることになるであろうアダム・イェーツが、この第5ステージのラスト11㎞、最大勾配20%区間で最初の攻撃を仕掛ける。
この攻撃はやがてログリッチェによって捕らえられるが、ラスト2㎞の最大勾配19%区間で2度目のアタック。
ここでログリッチェを突き放し、ボーナスタイムも合わせ18秒を獲得した。
最終的に最終日の個人TTでわずか「1秒」足りずに敗北してしまうアダムだったが、それだけの接戦を作り上げたのはこの第5ステージでの好走であった。
CCCチームにとっては、状況はどちらかというと逆である。
第1ステージのチームTTで、ローハン・デニス率いるバーレーン・メリダに29秒、ログリッチェ率いるユンボ・ヴィズマに55秒差をつけアドバンテージを得たCCCチームだが、最終日の個人TTではやはりこのデニスやログリッチェが最大のライバルとなる。
CCCチーム随一のTTスペシャリストであるパトリック・ベヴィンなら、このタイムロスを最小限に抑えることはできるだろうが、それでもこの第5ステージでタイムを失ってしまっては厳しい。
終盤に待ち構える激坂の連続に対し、どれだけタイムを失わずに済めるか。
総合争いにおける、最重要ステージが幕を開ける。
スタート直後、矢継ぎ早に集団から飛び出していく総合争いに関わらない選手たち。
ステージ優勝はハナから諦めているCCCチームとしてもこれを抑え込む意図はなく、逃げ集団は一気に26名にも膨れ上がる。
ヒュー・カーシーやディエゴ・ウリッシ、ケニー・エリッソンドなどの強力なライダーたちを含んだ逃げ集団は最大で4分以上ものタイム差をつける。
しかし残り70㎞を切って、いよいよ最大勾配20%のレカナーティの激坂連続登坂が始まると、逃げ集団もバラバラになり、メイン集団とのタイム差も一気に縮まっていく。
やっぱりこういう激坂区間は葡萄畑が原因のようだ。
激坂すぎて、集団の速度も10㎞/hを切っているため、画像上ではもう目の前のようにも見えるが、まだタイム差は1分半くらいはある。
そして残り11㎞。現実のレースではアダム・イェーツが最初の攻撃を仕掛けたポイントで、マイケル・ウッズがアタック。目の前には逃げ残りの4名が。しかしこれも風前の灯火だろう。
CCCチームのメンバーも、出力を90以上に設定し、必死で食らいつく。
とはいえ、まだまだアシストは残っている(チェルニーだけが脱落)。
ここはまだ最後から2番目の登りだし、ここで出し切るわけにはいかない。
そして、現実のレースではアダム・イェーツがログリッチェに対し決定的な攻撃を仕掛けることになった「残り2㎞」。
ここで、動き出したのは、実際のレースでもこの日勝利しているアスタナ・プロチームのヤコブ・フールサンだった。
そして、そのお膳立てをしたのが、現実世界でもクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ、ツール・ド・フランスと非常に強力な山岳アシストぶりを見せつけた男、マグナス・コルトニールスンであった。
実に残り5㎞を切ったところから、残り3㎞を切るまでひたすら集団の先頭をハイ・ペースで牽引し続けたコルトニールスン。
そして残り2.7㎞。力尽きたコルトニールスンに発射される形で、ついにフールサンが動く。
残り2㎞を切って、いよいよ集団も一気にペースアップ。
アシスト陣は全滅し、残るは総合を狙うデマルキ、ベヴィン、ファンアーフェルマートの3名のみ。
フールサンを追うメイン集団の後ろにかろうじて食らいつく。
パワー90以上をキープすると体力が尽きてしまう。体力が尽きれば、もう完全に失速し、大きくタイムを失ってしまう。
そうなることは絶対に避けなければならないため、ややパワーを落としてペース走行に切り替える。とにかく、タイムロスを最小限に抑えること。デマルキは犠牲にせざるを得ないかもしれない。
そうこうしているうちに、フールサンが単独先頭で残り1㎞を通過。
自らの名前が刻まれた路面ペイントに勇気づけられながら、フールサンは後続から追い上げるログリッチェ、ニバリらを突き放していく。
そして、そのまま、逃げ切りフィニッシュ!
現実世界と同じステージで、33歳のデンマーク人は大きな勝利を掴み取った。
最後、無理をしなかったことも功を奏し、結果的にファンアーフェルマートもベヴィンもデマルキも、ニバリらと同じ集団の最後尾でなだれ込むようにフィニッシュすることができた。
フールサンはライバルたちに11秒差をつけてフィニッシュ。2位にログリッチェ、3位にニバリが入線し、それぞれボーナスタイムを獲得。
これを受け、第5ステージ終了時点での総合順位は以下の通り。
危機的な状況は迎えたものの、これを何とか乗り越え、この時点でも上位3名分を独占するCCCチーム。
そして、次のステージは平坦スプリントステージとなる第6ステージ。
ここで、わずかでもボーナスタイムを狙っていきたい。
第6ステージ マテーリカ~イェージ 190km(平坦)
2019年ティレーノ~アドリアティコ最後のラインステージであり、2つ目のスプリントステージとなるのがこの日。
なお、前日のフールサンの優勝により、実は山岳賞ランキングにおいて、わずか1ポイント差で首位を奪われている。
これを再逆転すべく、前半の1級山岳を前にして、シモン・ゲシュケに全力で先頭を牽引させて逃げ集団をある程度捕まえ、そのうえでデマルキに牽引させてファンアーフェルマートにアタックさせる。
4位通過で1ポイントを獲得したファンアーフェルマートは、フールサンと並ぶ31ポイントに。
あとは最終的な総合順位で上回ることができれば山岳賞ジャージはキープできる。
そして、この日のフィニッシュ、集団スプリントへ。
第3ステージでの反省を踏まえ、今度こそ「残り1.5㎞で最終発射台ファンアーフェルマートにスプリントさせ」「残り0.8㎞でベヴィンにスプリントさせる」という原則を徹底。
おかげで、今回は無駄にパワーを余らせることなく、完璧なスプリントを果たすことができた。
それでもさすがのカレブ・ユアンは強すぎて、タイミングは完璧だったが届かず。
最後の伸びでトレンティンを抜き去ることはでき、2位ゴールとなった。
これでボーナスタイム6秒を獲得。
結果、最終日前の総合順位はこちらとなる。
最終日TT。TT能力は決して高くないファンアーフェルマートと、世界王者ローハン・デニスとのタイム差は50秒。
パトリック・ベヴィンはこれが40秒となるが、彼自身もTT能力は高いため、なんとか逃げ切れるか・・・?
泣いても笑っても、最後の戦いが待ち受ける。
最終日はTTで通例であればクイックシミュレーションで飛ばすところだが、最後のポディウムも見たいということもあり、今回は手動で挑戦する。
果たして、CCCチームは総合優勝を無事、持ち帰ることができるか。
↓ティレーノ~アドリアティコ編最終回はこちらから↓
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