自転車ロードレースシミュレーションゲーム「ProCyclingManager2019」で、今年「20勝」を目指しながら6勝しか果たせなかったCCCチームのリベンジを狙って行く企画の第10弾。
前回からポルトガル最大のステージレース「ヴォルタ・アン・アルガルヴェ(2.HC)」を走るCCCチーム。
平坦、TT、山岳とバランスの取れたステージ構成のレースで、過去にも、TT能力に優れたオールラウンダーたちが総合優勝を飾っている。
その意味で、CCCチームのパトリック・ベヴィンには非常に向いたステージレースとなっており、彼の総合優勝を目指し、チーム一丸となって挑んでいく。
今回は、その総合争いにおいて重要な意味をもつクイーンステージの第2ステージ、および個人タイムトライアルとなる第3ステージの2本立てでお送りする。
※このゲームでは、Youtubeでも数多くの動画を配信しているBenjiNaesen氏の手掛けたMOD「WorldDB 2019」を使用しております。記事中には実際のレースと変わらないチーム名・選手名・レース名・バイクサプライヤー名・スポンサーなどが登場しますが、いずれもMODによるものが多く、実際の何もいれていない状態でのゲームとは異なる場合があることをご了承ください。
↓第1ステージはこちらから↓
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第2ステージ サグレシュ~フォイア 185㎞(山岳)
ヴォルタ・アン・アルガルヴェは、第2ステージから、クイーンステージの山頂フィニッシュが待ち受ける。
スタート地点のサグレシュは前回のゴール地点ラゴスから西方32㎞、ポルトガル最南端の地である。第1ステージ同様、今年の現実のレースのレイアウトというよりは、2018年のアルガルヴェ第2ステージのレイアウトである。
今回のヴォルタ・アン・アルガルヴェにおけるCCCチームの目標は2つ。
1つ目はパトリック・ベヴィンの総合優勝。
そしてもう1つは、地元ポルトガル選手のアマーロ・アントゥネスによる山岳賞獲得である。
今回の第2ステージは、最後のフォイア(モンシケ)が標高900mの1級山岳山頂フィニッシュとなっており、総合争いが勃発する可能性が非常に高くなっている。
そのため、アントゥネスが逃げて獲得できる山岳ポイントは道中の4級山岳1つと3級山岳3つ。
すべて1位通過することができれば、合計で23ポイントをこの日だけで稼ぎ出すことができる。
現在、アントゥネスは11ポイントを保有中。
この日のラストのフォイア先頭通過で16ポイントが稼ぎ出せるので、総合優勝を狙う危険なライバルとの差を確実なものとするためにも、今日の山岳ポイントはできる限り多く先頭通過しておきたい。
よって、この日もスタート同時に逃げに乗る。
葡萄畑の広がる2月のポルトガルの大地で、同じポルトガル人のコンチネンタルチームの選手たちと共に、積極的なアタックを繰り出していくアントゥネス。
10㎞を消化してようやく、7名の逃げが確定した。
アントゥネスのほかにはW52/FCポルトのアンヘル・サンチェスや、トタル・ディレクトエネルジーのスプリンター、アントニー・テュルギ、ほかポルトガルのコンチネンタルチームの選手たちで構成されている。
いずれも、山岳賞争いにおいてアントゥネスの敵とはならなそうな選手たちばかり。今日もがっつりと稼げそうだ。
最初の4級山岳モンテ・ルイヴォ(49.8㎞地点)は余裕の先頭通過。
これで アントゥネスの保有ポイントは16ポイントに。
続く3級山岳マルメレーテ(70.2㎞地点)も余裕で、と思っていたら。
最後のスパートのタイミングで前も左も塞がれ、思うような加速ができず。
その隙に、スプリンターのはずのテュルギが、左側の空いたスペースからアタックした。
そのままテュルギが先頭通過で6ポイントを獲得。
アントゥネスは結局4位通過となってしまいポイントを獲得できず。
思わぬライバルの登場となった。
2つ目の3級山岳アルファース(105.6㎞地点)では完全に油断していて、倍速で動かしているうちに気付いたら山頂目の前という大失態。
ここでもテュルギがお前本当にスプリンターかという勢いで先頭通過。さらに6ポイントを上乗せ。アントゥネスはポイントなし。
最後の3級山岳サペイラ(121.6㎞地点)ではさすがに同じ失態は繰り返さないという思いで、1位通過はラジオ・ポピュラー・ボアヴィスタのジョアン・ベンタに奪われたものの、テュルギに先行する2位通過は死守した。
ここまでの暫定山岳ポイント合計は以下の通りに。
アントゥネスは22ポイントまで伸ばすことができたが、そこにまさかのスプリンター、アントニー・テュルギが9ポイント差で迫ってきている。
開始前の想定と比べ、思うようにポイントを重ねられなかったアントゥネス。そしてそこに挑みかかるテュルギ。
アルガルヴェ山岳賞獲得競争の行方は、決して平坦なものではなさそうである。
ただ、いずれにせよこの日の山岳賞争いは以上で終了。
ここから先は、本日のメインディッシュとなる1級山岳フォイア山頂フィニッシュ。
残り52.4㎞で、完全にサイクリングモードになりながら降りてきていたアントゥネスと合流。
スプリントステージだった前日と違い、この日はアントゥネスにもこのあと仕事をしてもらう。
1級山岳登坂において、パトリック・ベヴィンのアシストをするという重要な仕事を。
残り33.9kmで、テュルギを含む逃げの残りメンバーを完全吸収。
アラデ川を渡る橋を越え、ポルティマンの街へ。
ここから北上し、いよいよ最終決戦の地フォイアへと向かう。
フォイアの登りは登坂距離15.2㎞、平均勾配5.9%。
登りの距離は長いが、全体的にはそこまで厳しくはなく、それがゆえに過去にも、TTスペシャリストに近い脚質の選手たちでも難なくこなすことのできた登りであった。
そのため、残り5㎞のバナーを通過するあたりまでは、CCCチームとしても先頭をスプリンターのヨナス・コッホに牽かせても十分にこなせるだけのペースであった。
だがこの残り5㎞で、ついにプロトン内でも動きが。
まず先陣を切ったのは、ポルトガル籍のコンチネンタルチーム「エファペル」に所属するジョニ・ブランデオ。
これだけならばとくに警戒する必要はなかったのだが、ここに優勝候補のヴィンツェンツォ・ニバリが反応。
たまらず、アントゥネスの出力を上げてペース走行でこれを追跡。ヨナス・コッホはここで脱落した。
アントゥネスが追いついてきたのを見てニバリはすぐに腰を落とすが、今度はこれに対するカウンターアタックとして、ミゲルアンヘル・ロペス、そして現実のレースでも総合4位と結果を出しているエンリク・マスが抜け出す。
ニバリ、そして前日にステージ優勝し総合リーダージャージを着用しているヴァランタン・マデュアも追随したため、CCCチームとしてもペースアップを余儀なくされる。
その結果、フィニッシュまで残り3.7㎞を残して、アントゥネスが脱落。
今日はスタート直後のアタック合戦から山岳賞ポイントの収集、そしてこの最終局面でのアシストまで、非常によく働いてくれた。
勇気あるアタックを繰り出したブランデオも残り1.5㎞で脱落し、先頭は9名に。
アスタナはロペスとゴルカ・イサギレ、バーレーン・メリダはニバリとダミアーノ・カルーゾ、CCCチームはベヴィンとリカルド・ツォイドル、あとはマスとマデュアと、そして現実のレースでは総合優勝しているUAEチーム・エミレーツのタデイ・ポガチャルが、それぞれアシストなしの単独で先頭集団に残っている。
フラム・ルージュを目前として、いよいよツォイドルも脱落。
ゴルカ、カルーゾも力を失い、先頭はエース同士の一騎打ちの様相に。
そしてベヴィンが厳しい・・・!
逆に元気なのは、ポガチャルだった。
残り900mから加速し、しばらくはエンリク・マスとサイドバイサイドを演じたが、ラスト200mでこれを突き放す。
そして、現実世界と同様の、見事なまでの勝利。
2位はマス、3位にロペス、そしてニバリが4位と、グランツールライダーたちが下馬評通りの強さを見せつけたリザルトとなった。
その中でベヴィンは29秒遅れの7位。
ボーナスタイムも加えるとポガチャルからは39秒差をつけられたことになり、正直、総合優勝を考えるとかなり厳しい結果になってしまった。
翌日はベヴィンにとってはチャンスとなる個人タイムトライアル。
だが、ポガチャルもまたTT能力の高い選手であるだけに、どこまで差をつけられるかは・・・未知数である。
第3ステージ ラゴア~ラゴア 18.1㎞(個人TT)
ヴォルタ・アン・アルガルヴェ第3ステージは、毎年恒例のラゴアの街を舞台とした中距離個人TT。
全体的にはほぼフラットで、TTスペシャリストたちが純粋に力を出しやすいステージ。
事前の優勝予想でもベヴィンが最大の優勝候補となっている。
ただ、勝つのは当然。問題は、そこでどれだけのタイム差を稼げるかである。
翌日第4ステージではもしかしたらボーナスタイムを稼げるかもしれないが、最終日も第2ステージほどではないが山頂フィニッシュであることを考えると、先ほどの39秒差をひっくり返すだけの走りを見せないと、総合優勝を狙うのは厳しい。
ただ、ポガチャルもニバリもTTが得意であることを考えると、18㎞で39秒差というのは正直・・・
とりあえず、祈りを込めて「クイックシミュレーション」のボタンを押してみる。
すると・・・
ベヴィン、優勝。これで今年5勝目。
ただし、やはりライバルたちは皆、強かった。
総合2位のエンリク・マスとは1秒差しかつかず、ポガチャルからも3秒差。ニバリも5秒差と、勝ったのが不思議なくらいの僅差。
これを受けて、第3ステージ終了時点での総合成績は・・・
36秒差で、総合6位。
総合表彰台の顔ぶれがどうなるかはまだまだわからない差ではあるが、ベヴィンがそこに乗ることはかなり厳しいと言わざるを得ないだろう。
せめてピュアクライマーではないマデュアは追い抜きたいところだが、そこも簡単ではないかもしれない。
総合優勝が厳しいとなれば・・・せめて、もう1勝は、もぎ取っておきたい。
次回は平坦ステージの第4ステージ。ここで、何とか、6勝目を狙っていく。
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