りんぐすらいど

サイクルロードレース情報発信・コラム・戦術分析のブログ

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ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ2017 第2ステージ

波乱が予想されていた長距離(41km)チームタイムトライアル。

大方の予想通り、トレック・セガフレードのタイム(50分10秒)を大きく上回ったのがBMCレーシングチーム48分57秒のタイムを叩き出し、トレックを1分13秒上回る結果に。トレックのエース、アルベルト・コンタドールはいきなり窮地に立たされることになった。

 

優勝候補の1つ、チーム・スカイはどうかというと・・・中間計測でBMCから22秒遅れ(トレックは同23秒遅れ)で、これも厳しい。

 

実際、結果的にスカイは49分41秒の結果となり、トレックからは30秒稼いだものの、BMCからは40秒近く失う羽目になってしまった。

 

 

これはBMCの勝利揺るぎないか・・・と思ったそのとき、

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第3の優勝候補、モヴィスターが中間計測更新!!

わずか8秒でしかないが、これを逆転されるとは、考えづらい。

 

 

結果として、モヴィスターは48分55秒となり、BMCを2秒上回りステージ優勝。

モヴィスターの先頭を取ったホセホアキン・ロハスが総合リーダージャージを獲得した。

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最後まで8人揃ってのゴールとなったモヴィスター。圧倒的な力を見せつけた形となった。

 

 

今回の結果は以下の通りである。

 

過去のカタルーニャが7秒や4秒、17秒、長くても1分30秒というタイム差で総合が決まっていることを考えると、もはやロマン・バルデマイカザッカリンタランスキーなどはもう帰ってもいい感じになりつつある。

というか、やっぱり40kmオーバーのTTTを1週間のステージレースに入れるのは無理があるでしょう。いくらなんでも大味すぎるのでは、カタルーニャ。

 

とはいえ今年はこのあとにラ・モリーナ(第3ステージ)や、

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ラ・ポルト(第5ステージ)といった難関山岳ステージが待ち構えている。

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展開次第では、少なくともチーム・スカイあたりならば十分に逆転可能な位置につけてはいるし、こういった厳しい展開になったときに強いのがアルベルト・コンタドールである(で、結局勝てなかったりもするのだけれど)。

 

逆にチャンスなのがBMCである。

キンタナ相手ではちと分が悪くとも、バルベルデ師匠が相手であれば、付け入る隙は十分にありそうである(と、言うとファンに失礼だが)。

 

となると、奮起してほしいのがティージェイ・ヴァンガーデレンである。

過去のカタルーニャではクイーンステージで調子のいい男である。苦しんでいた昨年で、すら。

とくにラ・モリーナとの相性はいい。

明日の第3ステージ、ヴァンガーデレンの動きに注目である。

総合リーダージャージを着ることとなったホセホアキン・ロハス。ブエルタ最終日前日の激しい転倒により大怪我を追っていたが、この3月に早くも復帰となった。このジャージは、そんなロハスに対しての、チームからの祝福だったのかもしれない。

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