波乱が予想されていた長距離(41km)チームタイムトライアル。
大方の予想通り、トレック・セガフレードのタイム(50分10秒)を大きく上回ったのがBMCレーシングチーム。48分57秒のタイムを叩き出し、トレックを1分13秒上回る結果に。トレックのエース、アルベルト・コンタドールはいきなり窮地に立たされることになった。
優勝候補の1つ、チーム・スカイはどうかというと・・・中間計測でBMCから22秒遅れ(トレックは同23秒遅れ)で、これも厳しい。
実際、結果的にスカイは49分41秒の結果となり、トレックからは30秒稼いだものの、BMCからは40秒近く失う羽目になってしまった。
これはBMCの勝利揺るぎないか・・・と思ったそのとき、
第3の優勝候補、モヴィスターが中間計測更新!!
わずか8秒でしかないが、これを逆転されるとは、考えづらい。
結果として、モヴィスターは48分55秒となり、BMCを2秒上回りステージ優勝。
モヴィスターの先頭を取ったホセホアキン・ロハスが総合リーダージャージを獲得した。
最後まで8人揃ってのゴールとなったモヴィスター。圧倒的な力を見せつけた形となった。
今回の結果は以下の通りである。
過去のカタルーニャが7秒や4秒、17秒、長くても1分30秒というタイム差で総合が決まっていることを考えると、もはやロマン・バルデやマイカ、ザッカリン、タランスキーなどはもう帰ってもいい感じになりつつある。
というか、やっぱり40kmオーバーのTTTを1週間のステージレースに入れるのは無理があるでしょう。いくらなんでも大味すぎるのでは、カタルーニャ。
とはいえ今年はこのあとにラ・モリーナ(第3ステージ)や、
ラ・ポルト(第5ステージ)といった難関山岳ステージが待ち構えている。
展開次第では、少なくともチーム・スカイあたりならば十分に逆転可能な位置につけてはいるし、こういった厳しい展開になったときに強いのがアルベルト・コンタドールである(で、結局勝てなかったりもするのだけれど)。
逆にチャンスなのがBMCである。
キンタナ相手ではちと分が悪くとも、バルベルデ師匠が相手であれば、付け入る隙は十分にありそうである(と、言うとファンに失礼だが)。
となると、奮起してほしいのがティージェイ・ヴァンガーデレンである。
過去のカタルーニャではクイーンステージで調子のいい男である。苦しんでいた昨年で、すら。
とくにラ・モリーナとの相性はいい。
明日の第3ステージ、ヴァンガーデレンの動きに注目である。
総合リーダージャージを着ることとなったホセホアキン・ロハス。ブエルタ最終日前日の激しい転倒により大怪我を追っていたが、この3月に早くも復帰となった。このジャージは、そんなロハスに対しての、チームからの祝福だったのかもしれない。