マーク・カヴェンディッシュ、見事な勝利!
ニッコロ・ボニファツィオの加速も素晴らしかったが、少し飛び出しが早過ぎたか。
そのあとのカヴェンディッシュの追い上げは完璧だった。
アンドレ・グライペルも必死に前に出ようとするも、まったく歯が立たず。
相性の良さがばっちりと出た勝利だ。
しかしこの勝利は、ドバイ・ツアーにて散々にやられているマルセル・キッテルへのリベンジを果たすものではない。
キッテルは、ゴール前1kmの地点で落車し、ゴールに関わっていないのだ。
最大のライバルとの一騎打ちによる勝負の行方は、第2ステージ以降にお預けとなった。
またこの落車には、カレブ・ユワンも巻き込まれてしまった。
レース終盤にかけてオリカ・スコットが懸命に前を牽いていたこともあり、今日のフィニッシュには期待していたところだっただけに残念である。
第2ステージ以降の走りに悪い影響がなければ良いのだが。
また、日本人選手の窪木一茂の活躍も見事であった。
最初に形成された6人の逃げに乗っただけでなく、そこから更に飛び出した2人、すなわちマヌエーレ・モーリ(UAEチーム・エミレーツ)、アルチョーム・ザハロフ(アスタナ・プロチーム)の動きに唯一反応し、これについていけたことが素晴らしかった。
そのあと、残り20kmを切るまで延々と逃げに乗り続け、その雄姿をしっかりと世界にアピールしてくれたのである。
中間スプリントは残念ながらモーリとザハロフに先行されてしまったが、それでもボーナスタイムを合計2秒獲得しており、総合順位においても現状、6位に日本の国旗を掲げている。ワールドツアーランクのレースで、である!
次は小石選手の活躍に期待したいところだ。
今年、ジロの出場権を逃したニッポヴィーニファンティーニ。
こういった、参加を認められたワールドツアーレースでしっかりと存在感をアピールし、次に繋げていってもらいたい。
Abu Dhabi Tour 2017 - Stage 1 - Highlights
さて、最後のクラッシュで、キッテルの使用していたディスクブレーキによって、チーム・スカイのオウェイン・ドゥールが靴や身体の一部に激しい傷を負ってしまったという話が出ている。
年初より同じクイックステップ・フロアーズのトム・ボーネンなどが勝利によってアピールしてきていたディスクブレーキであるが、今後のUCIレースでの使用許可不許可に関し、再び大きな波紋を広げることになるかもしれない。