シーズン最初のワールドツアーレースである「ツアー・ダウンアンダー」。
「南半球レース」を意味するこのレースは、オーストラリアの南オーストラリア州アデレード近郊で行われる、6日間+クリテリウム1日の計7日間にわたるレースである。
北半球のライダーがまだまだ本格的なシーズンインを迎える前である一方で、オーストラリアンライダーたちにとっては直近で国内選手権が行われることもあってかなり万全の態勢で挑むことになる。その結果、昨年もオーストラリア人選手の大活躍が目立ったこのレースではあるが、今年は何といっても世界チャンピオンのペーター・サガンが7年ぶりの参戦ということもあり、大注目の年となっている。
果たしてサガンは期待通りの結果を得られるのか。
以下では、2017シーズン最初のワールドツアーレース、ツアー・ダウンアンダーを徹底的にプレビューしていく。
目次
注目選手
Bora-hansgrohe(Germany)
今年から新チーム、ボーラ・ハンスグローエのエースとして参戦する世界チャンピオン。実に7年振りとなるダウンアンダー出場。もちろん狙うは総合優勝、のはずだ。
ただしウィランガ・ヒルではやはり遅れてしまうだろうことが予想されるため、それ以外のステージでどれだけ勝利し、どれだけボーナスタイムを稼げるか、が鍵となるだろう。
Orica–Scott(Australia)
サイモン・ゲランス(オーストラリア、36歳)
昨年の優勝者であり、ダウンアンダー最多優勝数(4回)を誇る男。それなりに山も登れて並のスプリンターにも負けないスプリント力を併せ持つ、ダウンアンダーには最適なパフォーマンスを誇る選手だ。
しかし今年は強力な登れるスプリンターであるサガンの存在が厄介。また、チャベスが参戦することによって、そもそもゲランス自身が勝利を目指すつもりがあるのかどうか、不明なところがある。ただ一つ言えることがあって、それは、彼とチャベスがタッグを組むことは、どの総合系選手にとっても、恐るべき事態である、ということだ。
エステバン・チャベス(コロンビア、26歳)
グランツール総合表彰台常連となりつつある男が、いよいよダウンアンダー初出場。登りはもちろん、ときおり見せるスプリント力も侮れない。だから、ダウンアンダーというのは、彼にとって非常に相性のいいレースであるはずなのだ。
サイモン・ゲランスとどっちがエースで戦うつもりなのか。おそらくエースナンバーはゲランスがつけることになるだろう。だからこそ、他の総合系選手は戦々恐々とするはずなのだ。どこでチャベスが出てくるのか? まずは第2ステージ、パラコームへの激坂登りフィニッシュでお手並み拝見といったところである。
カレブ・ユアン(オーストラリア、23歳)
スプリンターとしてはやはりこの男に期待したい。昨年のダウンアンダーで大暴れ。その後はイマイチ結果を出せずに終わった2016年シーズンだったが、再びこの母国レースで爆発することができるのか、"ポケット・ロケット”!
ただし今年は強力なライバルの存在が——もちろん、サガンという男の存在である。
BMC Racing Team(United States)
リッチー・ポート(オーストラリア、31歳)
昨年総合2位、そして3年連続のウィランガ・ヒル覇者である。今年こそは、と総合優勝を狙いつつも、ウィランガ・ヒルの連覇記録を伸ばすことも最大の目標の一つにしているだろう。
ただし今年は、ウィランガ・ヒルにおける最大のライバルの存在が。すなわち、エステバン・チャベスという男である。もちろん彼はどちらかというとペース走行の男だろうし、ポートの爆発力であれば千切ることも可能と言えるかもしれない。いずれにせよ第5ステージのこの決戦の行方には目を離すことができない。
ローハン・デニス(オーストラリア、26歳)
2年前の総合優勝者であり、昨年はウィランガ・ヒルで失速したものの、やはりポートとのダブルエース体制で優勝を狙ってくるだろう。オリカ・バイクエクスチェンジのダブルエース体制に真っ向から立ち向かえるのはこのチームしかいない。
なお、先日の国内選手権ITT部門で昨年に引き続き優勝。凄い。
Team Sky(Great Britain)
ゲラント・トーマス(イギリス、30歳)
かつてはダウンアンダー総合上位常連だったこの男も、ここ最近はそこまでの成績を出せてはいない。昨年はむしろセルジオルイス・エナオの方が活躍していたくらいだ。北半球のずっと北の方の生まれである彼にとって、地球を半周した先にあるこのアデレードの地は、十分なパフォーマンスを発揮できる場所とは言えないのかもしれない。
しかし今年のトーマスは、気合十分、のはずだ。噂によると、昨年のパリ~ニースで自信をつけた彼は、今年はグランツールでエース級の活躍をさせてほしいと、ブレイルスフォード監督に直訴したという。そして今年のジロではランダとのダブルエースの可能性も囁かれている。
それを実現するためには、まずは2017シーズン最初の実戦となるこのレースでの活躍が不可欠になる。実際彼は、登りもスプリントも悪くないはずで、ダウンアンダーとの相性はよいはずだ。例年と違ったパフォーマンスで活躍する彼の姿を、今年は見てみたい。
セルヒオ・エナオ(コロンビア、29歳)
昨年ダウンアンダー総合3位で山岳賞も獲得した、チーム・スカイ最強クライマーの1人。顔はキンタナ系。昨年はウィランガ・ヒルでポートに最後まで喰らいついた男としても印象深かった。というか昨年は本当に強かった。パリ~ニースでもトーマスの総合優勝をしっかりと支えてくれた。
今年も上位もしくは山岳賞を狙ってくるか? それともトーマスのアシストに注力するか? いずれにせよダブルエース的に戦っていけるカードであるのは間違いなく、その意味でオリカやBMCにしっかりと対抗できるチームであると言える。
ダニー・ファンポッペル(オランダ、23歳)
ファンポッペル兄弟の弟の方。2年前ブエルタでパンクからの奇跡の勝利を演出し、一躍有名に。そして昨年は彼だけスカイに移籍して、ブルゴス1周でステージ2勝とポイント賞獲得、北極圏レースでも1勝するなど活躍を見せる。
今年の大いなる活躍のために、まずはこの最初のワールドツアーで1勝を決めておきたい! 幸いにも今年はピュアスプリンター向けのコースが多い気がする。ユアン、スウィフト、レンショーなどライバルはたくさんいるが、その中で彼の姿が食い込んでいくことを、大いに期待している!
TEAM DIMENSION DATA(South Africa)
マーク・レンショー(オーストラリア、34歳)
昨年のダウンアンダーでは2度、ユアンに敗れて2位を取る悔しい思いをした。すでに34歳。スプリント勝利に向いているとは決して言えない年齢。もちろん、盟友カヴェンディッシュの発射台としては大いに活躍できた昨年だったが、単独での勝利を遂げることはできなかった。
今年はどうだ。やはりチャンスはこのダウンアンダー。いつまでも若者にやられてばかりではいられない。ベテランの意地を見せられるか。
昨年ダウンアンダーで、1周目ウィランガヒルを先頭通過するなど存在感を示し、そのままツール・ド・ランカウイで総合優勝を果たす。南アフリカ勢ではルイ・メインチェスと並んで期待できる選手。総合で上位に食い込むことはないだろうが、今年も逃げでの活躍を楽しみにしている。
1/15追記:直前になってスタートリストから消滅。楽しみにしていただけに残念。
UAE ABU DHABI(United Arab Emirates)
ベン・スウィフト(イギリス、29歳)
実力はあるはずなのに、なかなかワールドツアーレースでは結果を残せていない印象のブリティッシュスプリンター。昨年はパリ~ニースにおける山岳での牽引が印象的だった。
昨年ダウンアンダーでも惜しい結果が見られた彼が、今年こそはステージ優勝を狙いたいところ。
ディエゴ・ウリッシ(イタリア、27歳)
キング・オブ・ジロ、と勝手に呼んでいる。今年もアブダビチームの稼ぎ頭になってくれるはずだ。
ダウンアンダーではスターリングの登りゴールで3年前優勝、そして昨年は惜しくも2位。今年はそれがないかわりに第2ステージのパラコーム登りゴールに注目。勾配がきついのがやや不安なところだが。
その他、注目選手はスタートリストの項目で。
あるいは、参加が決まった注目選手がさらに言えば追加でプレビューしていきます。
ステージ詳細
データ元、および詳細なMAPなどはStages - Santos Tour Down Underで。
People's Choice Classic(Sunday, 15 Jan 2017)
2.3kmの周回コースを22周するクリテリウムレース。昨年よりも周回の距離が長くなった一方で周回数は減り、総計50.6kmは昨年とほぼ変わらず。
昨年はカレブ・ユアンがステージ優勝。そしてそこから伝説の3勝をスタートさせた。
今年は強力なライバル、サガンがいるとはいえ、総合記録には関わらないこのレースでは本気を出してこない可能性もある。とすると、ユアンにとってはまず確実に1勝を取るための重要なレースとなりうる。
また、2位以下の選手や、途中周回( 昨年は5週・10周・15周・20周だった。今年は?)を獲得する選手には、その大会で注目すべき選手の名がずらりと並ぶ。意外と注目すべきレースでもあるのだ。
Winner予想:カレブ・ユアン(オリカ・スコット)
Hostworks Stage 1(Tuesday, 17 Jan 2017)
アンリーからリンドックまでの145km。38.6km地点に2級山岳ハンバグ・スクラブ。
ダウンアンダーの面白いところは、本来であればワールドツアーチームで、ステージレースやクラシックの上位に来るような名選手たちが、ガンガン逃げに乗ることがある、ということだ。彼らがまだシーズンインしたばかりで調子が乗り切ってないがゆえ、であろうが、シーズン本番ではなかなか見られない彼らの逃げる姿が、ここでも堪能できるかもしれない。
もちろん、それ以外にも定番の逃げスペシャリストたちの活躍もありうるか。最初の山岳賞ジャージを巡る争いに注目だ。
55kmあたりから周回コースに入って3周してからのゴールとなる。
74.3km地点と100.8km地点にスプリントポイント。
そしてラストは3kmで200mを駆け降りる下りフィニッシュ。
最初の本格的なスプリント勝負で勝つのは誰か。総合優勝を狙うのであれば、サガンはここで確実に勝っておきたいところだ。
Winner予想:ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
Staging Connections Stage 2(Wednesday, 18 Jan 2017)
スターリングからパラコームまでの148.5km。
最初にスターリング周辺を5周し、その間にスプリントポイントが2回。23.7km地点と65.9km地点。序盤のスプリントポイントのため、おそらくは逃げを許されず、ボーナスタイムを巡る総合勢同士の争いとなりそうだ。昨年もサイモン・ゲランスが、ダリル・インピーなどの力を借りてこれを多く奪い取った。今年はサガンが、これを狙ってくるのだろうか。もちろんそれを、オリカや他のチームが全力で阻止してくるだろう。
ラストは1kmで100m近く登る、平均勾配10%弱の激坂登りフィニッシュ。2年前の同じゴールではローハン・デニスが勝利を掴み、カデル・エヴァンスとトム・デュムランが続いた。
激坂と言えばサガンに期待だが、パンチャーよりもクライマー(orオールラウンダー)に有利と言えそうな坂だけに、本気で総合を狙うのであればここでチャベスが飛び出してくるかもしれない。今年の勝敗を占ううえで最重要となるステージだ。
Winner予想:エステバン・チャベス(オリカ・スコット)
Hansgrohe Stage 3(Thursday, 19 Jan 2017)
グレネルグからヴィクターハーバーまでの144km。
43.4km地点に2級山岳セリックスヒル。46.6km地点と73.7km地点にスプリントポイント。ゴール地点のヴィクターハーバーを1度通過したのちに周回コースを4周してフィニッシュとなる。平坦ゴール。
昨年の同ゴールではサイモン・ゲランスが前日に続くステージ優勝を果たし、総合優勝に王手をかけた。今年もこの日と、次の日のスプリンター向けのゴールが、総合優勝においては重要なポイントとなる。特にスプリンターに近い優勝候補にとって——すなわち、サガンや、優勝を狙うのであればゲランスにとって。
Winner予想:サイモン・ゲランス(オリカ・スコット)
Bupa Stage 4(Friday, 20 Jan 2017)
ノーウッドからキャンベルタウンまでの149.5km。スタート地点から東にぐるりと一周して戻ってきてゴールするような特殊なレイアウトのステージだ。
25.1km地点に2級山岳チェッカーヒル。長さは1kmに満たないが、平均勾配13%とダウンアンダー屈指の激坂。序盤のため総合争いに影響することはないだろうが、逃げでアピールを考えている選手たちにとっては厄介なポイントだ。あるいは直後のスプリントポイントに向けて、総合勢でもやり合いがあるかも? もちろん、山岳賞を狙うライダーにとっては最重要地点でもある。
そんなスプリントポイントは37.5km地点と90.6km地点。
最後は下りゴールで、細かいアップダウンはあるもののスプリンター向けのステージだと言える。
Winner予想:ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
BikeExchange Stage 5(Saturday, 21 Jan 2017)
マクラーレン渓谷からウィランガヒルまでの151.5km。
ウィランガヒルを2周する定番のクイーンステージ。スプリントポイントは63.4kmと103.4km地点。そして1級山岳ウィランガヒルは129.1km地点とゴール地点である。
ウィランガヒルは登坂距離3.5km、平均勾配7%。
過去3大会連続でリッチー・ポートが制しており、今年も勝利が期待されているが、今年はエステバン・チャベスという最大のライバルの存在がある。毎年、激戦を生んでいるウィランガヒル決戦。今年はその盛り上がりがさらに大きなものとなるのは間違いないだろう。
Winner予想:リッチー・ポート(BMCレーシングチーム)
Be Safe Be Seen MAC Stage 6(Sunday, 22 Jan 2017)
アデレード市内で行われる、4.5kmの周回コース20周分のレース。合計90km。
総合優勝争いは基本的には前日で決着。この日も山岳ポイントやスプリントポイントはあるものの、大きな争いは原則としては起きないはずだ。
だからこそ純粋に、最後のスプリント勝利争いを巡る戦いが見られるはずだ。昨年はここでユアンが3勝目を挙げた。上半身を低く前に突き出す異様なスタイルで飛び出した「ポケット・ロケット」は、マーク・レンショーやジャコモ・ニッツォーロといった一流のスプリンターたちをものともせず勝利を掴み取った。
だが今年はもちろんあの男がいる。一流を超えた超一流、ペーター・サガン。もちろん彼は前日まで過酷な総合優勝争いをしているかもしれない。だが彼にそんな「当たり前の感覚」は意味をなさない。何しろ過酷な山岳コースを単独で逃げた後にスプリント争いに参加するような規格外なのだから。
サガンを前にして、今年のユアンが何勝できるのか。これは今年のダウンアンダーの一つの目玉となるだろう。
Winner予想:カレブ・ユアン(オリカ・スコット)
各ステージ勝利予想は、今後スタートリストが出揃った段階で修正がありえます。
スタートリスト
データ元はTeam Start list - Santos Tour Down Under
※年齢は2017年1月3日現在。
オリカ・スコット(オーストラリア)
1. サイモン・ゲランス(オーストラリア、36歳)
2. エステバン・チャベス(コロンビア、26歳)
3. ダリル・インピー(南アフリカ、32歳)
4. ロジャー・クルーゲ(ドイツ、30歳) 元IAM
5. ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、25歳)
6. カレブ・ユアン(オーストラリア、22歳)
7. ダミアン・ハウスン(オーストラリア、24歳)
ディフェンディングチャンピオンのゲランスがエースナンバーをつける。ただし、総合優勝はチャベスで狙ってくる可能性も十分あるだろう。そしてスプリントでは今年も絶好調のスタートを切ったカレブ・ユアンで。
アシストも頼れる発射台役ダリル・インピーが、スプリントポイントも含めボーナスタイム獲得に最大限の助力をしてくれるだろう。国内選手権ITT部門で2位を取ったダーブリッジの牽引も強力。やはりダウンアンダー最強クラスのチーム力は健在だ。
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
11.ペーター・サガン(スロヴァキア、26歳) 元ティンコフ
13.グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、22歳)
14.リュディゲル・ゼーリッヒ(ドイツ、27歳)
15.ミカエル・コラー(スロヴァキア、24歳) 元ティンコフ
16.ジェイ・マッカーシー(オーストラリア、24歳) 元ティンコフ
17.ルーカス・ポストルベルガー(オーストリア、24歳)
サガンのためのチーム、といった状況。もちろん、昨年総合4位のジェイ・マッカーシーや、HCレースなどで勝利数を稼いでいるサム・ベネットなどいい選手もいるが、おそらく彼らもサガンへのアシストに注力するだろう。
全チームの中でも最も平均年齢が低そうなチームでもある。今年1年の幸先を見るためにも、このレースでのサガン以外の活躍もしっかりと注目していきたい。
BMCレーシングチーム(アメリカ)
21.ローハン・デニス(オーストラリア、26歳)
22.ダニーロ・ウィス(スイス、31歳)
23.リッチー・ポート(オーストラリア、31歳)
24.アマエル・モワナール(フランス、34歳)
25.フランシスコ・ベントソ(スペイン、34歳) 元モヴィスター
26.マイルズ・スコットソン(オーストラリア、22歳) 元ワンティ
27.ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、29歳)
今年も、優勝経験者のデニスがエースナンバーをつけつつも、実質的なダブルエース体制で臨むことになるだろう。ベントソやウィスなどベテランのスプリンターを引き連れ、スプリントポイントのボーナスタイムも含めて狙って総合優勝にどこまで近づけるか。
注目したいのは、新加入の地元アデレード出身の22歳(大会期間中に23歳になる)マイルズ・スコットソン。昨年のU23世界選手権個人TT第3位に入ったTTスペシャリスト。今大会で大きな活躍を見せることは難しいかもしれないが、今後さらなる成長をするうえでの大きな経験にしてもらいたい。(1月10日追記。なんと国内選手権ロード部門で優勝。まさかの展開。ダウンアンダーでも大きな活躍を見せてくれるか? 期待である)
あるいは、逃げで活躍する可能性もあるか?
チーム・サンウェブ(ドイツ)
31.ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、25歳)
32.ヨハンネス・フロリンガー(ドイツ、31歳)
33.クリス・ハミルトン(オーストラリア、21歳) 元アヴァンティ
34.シモン・ゲシェケ(ドイツ、30歳)
35.レナード・ホフステード(オランダ、22歳) 元ラボバンク・ディベロップメント
36.ニキアス・アルント(ドイツ、25歳)
37.フィル・バウハウス(ドイツ、22歳) 元ボーラ
昨年U23国内選手権で優勝し、Unisaの一員としてダウンアンダーでも活躍したクリス・ハミルトンが今年はサンウェブに! 昨年は総合14位、新人賞部門では4位。今年も総合上位・新人賞獲得を目指しての活躍に期待だ。チームとしても彼を中心に据えるのはアリなのではないか?
22歳のレナードは昨年まではコンチネンタルチーム所属だった選手。爽やかイケメンで、表彰台に上がってその素顔を見せてくれることを期待。
チーム・スカイ(イギリス)
41.ゲラント・トーマス(イギリス、30歳)
43.セルヒオ・エナオ(コロンビア、29歳)
44.オウェイン・ドゥール(イギリス、23歳) 元チーム・ウィギンス
44.ケニー・エリッソンド(フランス、25歳) 元FDJ
45.ルーク・ロウ(イギリス、26歳)
46.イアン・スタナード(イギリス、29歳)
47.ダニー・ファンポッペル(オランダ、23歳)
今年はジロをダブルエース体制で臨むかも?のトーマスがエースを務め、昨年3位のセルヒオルイス・エナオがもう一人のエースとして参戦。優勝候補チームの一角である。
また、スプリントでもダニー・ファンポッペルに期待。ユアン、スウィフト、レンショーに並ぶすプリンターとして少なくとも上位には食い込んでくれるのではないか。
若手期待のドゥールくんが病気?で急遽欠場。代わりとして出場するのが、昨年ブエルタで最後まで山岳賞を巡って争い続けたフランスのエリッソンド。地味にスカイでフランス人って珍しい?
チーム・ディメンションデータ(南アフリカ)
51.マーク・レンショー(オーストラリア、34歳)
52.ネイサン・ハース(オーストラリア、27歳)
53.ラクラン・モートン(オーストラリア、25歳) 元ジェリー・ベリー
54.ベン・オコナー(オーストラリア、21歳) 元アヴァンティ
55.ヤコブス・フェンター(南アフリカ、29歳)
56.タイラー・ファラー(アメリカ、32歳)
57.ジャック・ファンレンスブルグ(南アフリカ、29歳)
昨年も活躍したマーク・レンショーが今年もエースナンバーで参戦。今年こそユアンを破れるか?
また、1周目ウィランガヒルを制したレイナルド・ファンレンスブルグも勿論参戦。今年も逃げでの活躍を期待している。
直前でヤコブス・フェンターと入れ替えとなった。残念。
そしてラクラン・モートンは昨年カリフォルニアでも活躍したジェリー・ベリーからの移籍組。ツール・ド・北海道でもステージ優勝を挙げている。HCレースでの総合優勝も。ほかにもアヴァンティから獲得した若手のベンなど、意外とオーストラリア人の層が厚いチームである。それはつまり、期待できるということだ。
ロット・ソウダル(ベルギー)
61.トーマス・デヘント(ベルギー、30歳)
62.ラルス・バク(デンマーク、36歳)
63.ジェームス・ショウ(イギリス、20歳)
64.サンデル・アルメ(ベルギー、31歳)
65.ラファエル・バルス(スペイン、29歳)
66.ショーン・ドゥビー(ベルギー、25歳)
67.アダム・ハンセン(オーストラリア、35歳)
63番のショウはロット・ソウダルの下部育成チームからのし上がってきて、昨年トレーニーとしてロット・ソウダルに加入した弱冠20歳の若手である。
おそらく彼にとって初めてのワールドツアーレース。もちろん活躍を期待するのは酷だが、まずはしっかりと完走し、期待に応える走りを見せてほしいところだ。密かに応援しておこう。
ラファエル・バルスは昨年の山岳ステージで活躍し、最終的にも総合8位に入った実力者。こちらも注目していきたいところだ。
そして何といってもアダム・ハンセン。昨年は大逃げを見せたこの鉄人が、今年は母国で何を魅せてくれるのか。
キャノンデールドラパック・プロサイクリングチーム(アメリカ)
71. トムイェルト・スラフテル(オランダ、27歳)
72. パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、25歳)
73. トム・ヴァンアスブロック(ベルギー、26歳) 元ロットNL
74. ブレンダン・キャンティ(オーストラリア、24歳) 元ドラパック
75. マイケル・ウッズ(カナダ、30歳)
76. ウィル・クラーク(オーストラリア、31歳) 元ドラパック
77. アレックス・ハウズ(アメリカ、29歳)
昨年の山岳ステージ(コークスクリューとウィランガヒル!)で活躍し、総合5位に食い込んだマイケル・ウッズが注目の選手。それ以外にも昨年のパリ~ニースで一躍有名になったパトリック・ベヴィンも、スターリングの登りゴールで6位に入る健闘を見せていたので、今年も意外な活躍が見れるかも?
ブレンダン・キャンティは若手のオーストラリア人だが、国内選手権のITT部門でもロード部門でもわりと上位に入っている。これからに期待できる選手だろう。
81. ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、33歳) 元モヴィスター
82. ツカブ・グルメイ(エチオピア、25歳) 元ランプレ
83. 新城幸也(日本、32歳) 元ランプレ
84. ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、23歳) 元トレック
85. チュンカイ・フェン(台湾、28歳) 元ランプレ
86. オンドレイ・ツィンク(チェコ、26歳)
87. ヤネス・ブライコビッチ(スロヴェニア、33歳) 元ユナイテッド・ヘルスケア
とりあえず我々としては、日本人代表の新城選手を全力で応援しよう。スプリントではボニファツィオの方を使うだろうし、目立つ姿としては逃げに期待するしかないが、きっとやってくれるはずだと信じよう。
エースは昨年のジロで活躍したモヴィスターのイタリア人。移籍後最初のレースでエースを務めるも、果たして総合争いに食い込めるか。
86番のオンドレイ・ツィンク(Ondrej Cink)はどうやらマウンテンバイクとの兼用選手らしく、ロンドンオリンピックにも出場歴がある様子。ロードは完全初出場。その実力やいかに。
マヌエーレ・ボアーロが出場しないのが残念。あのコアラ顔、ダウンアンダーには向いているのに。
アージェードゥーゼル・ラ・モンディアル(フランス)
91.ヤン・バークランツ(ベルギー、30歳)
92.ジュリアン・ベラール(フランス、29歳)
93.フランソワ・ビダール(フランス、24歳)
94.ベン・ガスタウアー(ルクセンブルク、29歳)
95.クレモン・シュヴリエ(フランス、24歳) 元IAM
96.マッテオ・モンタグーティ(イタリア、32歳)
97.ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、34歳)
エースはバークランツだが、やはり注目したいのは昨年総合7位のポッツォヴィーヴォ。
アスタナ・プロチーム(カザフスタン)
101. ルイスレオン・サンチェス (スペイン、33歳)
102. パオロ・ティラロンゴン(イタリア、39歳)
103. オスカル・ガット (イタリア、32歳) 元ティンコフ
104. ミカエル・ヴァルグレン (デンマーク、24歳) 元ティンコフ
105. マティ・ブレシェル (デンマーク、32歳) 元キャノンデール
106. アルチョーム・ザハロフ (カザフスタン、25歳)
107. ローレンス・デヴリーズ (ベルギー、28歳)
平均年齢高めのチーム。正直、ダウンアンダーで活躍することはあまり狙っていないはずだ。昨年「トレーニングがてら」逃げに飛び出したデヴリーズのように、クリテリウムでの通過賞やラインレースでの逃げに期待したいところ。
カチューシャ・アルペシン(スイス)
111.ティアゴ・マシャド(ポルトガル、31歳)
112.アンヘル・ヴィシオソ(スペイン、39歳)
113.ホセ・ゴンサルベス(ポルトガル、27歳) 元カハルラル
114.マウリッツ・ラメルティンク(オランダ、26歳) 元ルームポット
115.バプティスト・プランカートル(ベルギー、28歳) 元ワロニー
116.スヴェン・ビストラム(ノルウェー、24歳)
117.ホナタン・レストレポ(コロンビア、22歳)
「より国際的なチームを目指し」、本拠地をスイスへと移したカチューシャ・アルペシン。その宣言通り国際色豊かなメンバーが揃う。
114番のラメルティンクは昨年ツール・ド・ルクセンブルクを総合優勝した男。当時はルームポット・オラニエプロトン所属であったが、ジルベールやグライペルといったワールドツアーの名選手を押しのけて活躍した彼が今年はアルペシンに移籍。さあ、ワールドツアーレースでも活躍できるか?
そして注目したいのは、昨年ブエルタでも活躍した22歳のレストレポ。厳しい山岳を含むコースでの逃げなど期待したいところだ。
エフデジ・サイクリングチーム(フランス)
121. アントニー・ルー (フランス、29歳)
122. オドクリスティアン・エイキング (ノルウェー、22歳)
123. ジェレミー・メゾン(フランス、23歳)
124. アルノー・クールテイユ (フランス、27歳)
125. ロレンゾ・マンザン(フランス、22歳)
126. マチュー・ラダニュ (フランス、32歳)
127. ジョアン・ルボン (フランス、28歳)
ここも結構平均年齢が低い。総合を狙ってはこないだろうので、逃げなど、トピックごとの活躍に期待したい。
個人的には122番のオドクリスティアン・エイキングに注目。まず名前がかっこいいのと、そしてイケメン。映り方によっては、だけど・・・
地元ノルウェーのレース(ノルウェー1周レースおよび北極圏レース)でいずれも総合上位に食い込み、ツアー・オブ・ノルウェーでは新人賞も獲得した期待の若手であり、実力も申し分ないだろう。
モヴィスター・チーム(スペイン)
131.ヤッシャ・ズッターリン(ドイツ、24歳)
132.ホセ・エラーダ(スペイン、31歳)
133.ヘスス・エラーダ(スペイン、26歳)
134.カルロス・バルベロ(スペイン、25歳) 元カハルラル
135. ゴルカ・イサギーレ(スペイン、29歳)
136. ビクトル・デラパルテ(スペイン、30歳) 元CCC
137. マルク・ソレル(コロンビア、23歳)
色白ドイツ人ズッターリンがエースナンバー。なぜ? ヘスス・エラーダの方がずっと合っているような気もするが。昨年ダウンアンダー総合13位だし。ちなみにヘススはドーフィネで勝ったあの人。
若手ではむしろカルロス・バルベロに期待。新人賞候補にもなりうるかも? ルート・ドゥ・スッド1勝と新人賞を獲得したマルク・ソレルにも期待だ。
いずれにせよダウンアンダーで大きく活躍はしなさそうなチームだ。
クイックステップ・フロアーズ(ベルギー)
141.マーティン・ヴェリトス(スロバキア、31歳)
142.ドリース・デヴェニンス(ベルギー、33歳) 元IAM
144.ジャック・バウアー(ニュージーランド、31歳) 元キャノンデール
145.エンリク・マス(スペイン、22歳) 元クレイン・コンスタンチア
146.エロス・カペッキ(イタリア、30歳) 元アスタナ
147.ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、29歳)
昨年大ブレイクしたブランビッラがどこまで活躍してくれるか。先日の国内選手権ITT部門で優勝したばかりのジャック・バウアーも、しっかりとコンディションを整えられている状態だと思うので逃げなどで活躍してくれそうな気がする。
チーム・ロットNLユンボ(オランダ)
151.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、30歳)
152.クーン・ボウマン(オランダ、23歳)
153.ポール・マルテンス(ドイツ、33歳)
154.ベルトヤン・リンデマン(オランダ、27歳)
155.エンリコ・バッタリン(イタリア、27歳)
156.ロバート・ワグナー(ドイツ、33歳)
157.アレクシー・ヴェルミューラン(アメリカ、22歳)
ロットNLと言えば逃げ。昨年第1ステージで逃げて「愛」を見せてくれたケイゼルは今年は出場しないようだが、リンデマンの逃げに期待したいところ。
また、ヘーシンクが第2ステージや第5ステージで活躍してくれる可能性も?
161.ベン・スウィフト(イギリス、29歳) 元チーム・スカイ
162.マルコ・マッカート(イタリア、32歳) 元ワンティ
163.マルコ・クンプ(スロベニア、28歳)
164.ヴェガール・ラエンゲン(ノルウェー、27歳) 元IAM
166.マヌエーレ・モーリ(イタリア、36歳)
167.ディエゴ・ウリッシ(イタリア、27歳)
元ランプレ・メリダ。一時は中国資本に、という話だったのに突然のUAEチームに。
結構豪華なメンバー? とりあえず平坦スプリントステージではスウィフトの活躍を、登りゴールではウリッシの活躍を期待したいところ。
そして総合ではルイ・メインチェスがどこまでいけるか。新人賞獲得も狙いたい。
トレック・セガフレード(アメリカ)
171. ローラン・ディディエ(ルクセンブルク、32歳)
172.クーン・デコルト(オランダ、34歳) 元ジャイアント
173.エドワード・トゥーンス(ベルギー、25歳)
174.ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、22歳) 元アクソン
175.ジュリアン・パンタノ(コロンビア、28歳) 元IAM
176.ピーター・ステティナ(アメリカ、29歳)
177.マッツ・ペーダーセン(デンマーク、21歳) 元シュテルティング
ローラン・ディディエがエースナンバーをつけてはいるが、むしろ活躍を期待したいのはスプリンターのトゥーンス。いつか大ブレイク間違いなしの彼が、今年のこのダウンアンダーでユアンやレンショーを破って1勝を挙げられるかどうか。
また若手ではルーベン・ゲレイロが、昨年カリフォルニアで活躍したアクソンから移籍した。ポルトガル選手権U23ロードでも優勝しており、今後が期待できる選手の1人だ。
パンタノはさすがにダウンアンダーでは活躍難しいかな・・・むしろ彼はサンルイスでの方が活躍しそうだが、チームが招待されていなければどうしようもない、か。
チーム・UNISAオーストラリア(オーストラリア)
181. キャメロン・マイヤー(オーストラリア、29歳) 元ディメンションデータ
182. カラム・スコットソン (オーストラリア、20歳) チーム・イルミネート所属
183. ルーカス・ハミルトン (オーストラリア、20歳)
184. マイケル・シュトーラー (オーストラリア、19歳)
185. ジェイ・ヒンドリー (オーストラリア、20歳) アタック・チームグスト所属
186. サムエル・ジェナー (オーストラリア、19歳)
187. ネイサン・アール (オーストラリア、28歳) チーム右京所属 元ドラパック
ルーカス・ハミルトンは昨年のU23国内選手権で惜しくも2位の選手。今年はどうなるか(1/8追記・今年は3位だった。残念)。また彼は、昨年のウィランガヒルでも好走を見せてくれた。今年も期待したい選手である。
そしてカラム・スコットソンは昨年リオオリンピック団体追抜で銀メダルを取った立役者の一人である。ロードではまだまだ無名だが、今後の飛躍も期待できる選手だと言える。今大会での活躍を期待だ。
脇を固めるベテランはキャメロン・マイヤーとネイサン・アール。アールは今年からチーム右京の仲間入りを果たしており、先日の国内選手権ロード部門では5位と健闘。
日本での活躍も楽しみにしたい選手であり、まずはこの、母国でのワールドツアーで実力を見せつけてほしい。
例年驚くべき存在感を見せてくれ、ただのナショナルチームでは終わらないところを見せてくれるUNISA。
たとえば初日のクリテリウムレース、あるいはラインレースの逃げで、きっとその名前を魅せ続けてくれるだろう。
表彰台予想
総合表彰台
1.ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
2.エステバン・チャベス(オリカ・スコット)
3.リッチー・ポート(BMCレーシングチーム)
第1・第4ステージでステージ優勝を叩き出しボーナスタイムを稼いだうえで、ウィランガヒルでもしっかり守り切ったサガンが総合優勝を果たす。
チャベスは第2ステージのパラコーム登りゴールで勝利。ウィランガヒルでも勝利を目指すがわずかに届かず。惜しい総合2位となるだろう。
ポートはウィランガヒル4連覇を果たすもまた悔しい結果に。ウィランガヒル以外での勝利を獲れないことはやはりダウンアンダーでは致命的なのかもしれない。
山岳賞
1.エステバン・チャベス(オリカ・スコット)
パラコーム登りとウィランガヒル2位が活きた結果に。同じくウィランガで活躍しうるリッチー・ポートやセルヒオルイス・エナオが候補に挙がってくるだろう。
そして逃げで狙っていくのであれば、昨年山岳賞4位のレイナルド・ファンレンスブルグ。ウィランガ1周目を今年もしっかりと狙うのと、あとはチェッカーヒルなどを確実に獲れるかどうか。
ポイント賞
1.ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
やはりポイント賞といえばこの人。実際、ステージ優勝を2回、そしてその他のステージでも上位に入り込むことはできそうなので、かなり実現性が高いのではないか。
ヤングライダー賞
昨年は総合16位、新人賞部門5位のメインチェス。ツールやドーフィネでも総合トップ10に入り込み、新人賞部門でもあと一歩というところまで登り詰めながらもイマイチ突き破れていない感じ。
今年は新人としての最後のシーズン、ここでひと花咲かせたいところだ。ライバルは昨年新人賞のジェイ・マッカーシーと、昨年新人賞4位のクリス・ハミルトン。だが彼らは新しい環境・役割が与えられており、総合上位を狙う余裕はないのではないか。だとしたらメインチェスに大きなチャンスがあるはずだ。