いよいよ開幕した今年のツール・ド・フランス。
今回は全22チーム176名全員のスタートリストを独断と偏見により判定した脚質を添えて掲載。
うち10チームについては出場選手全員のプレビューも行ったので、それらのチームにはそのリンクを貼っておいた。
それ以外のチームについては簡単なプレビューを掲載。参考にしてもらえると幸い。
↓各ステージの詳細については以下↓
- 1~.チーム・イネオス(INS)
- 11~.ボーラ・ハンスグローエ(BOH)
- 21~.ドゥクーニンク・クイックステップ(DQT)
- 31~.AG2Rラモンディアル(ALM)
- 41~.バーレーン・メリダ(TBM)
- 51~.グルパマFDJ(GFC)
- 61~.モビスター・チーム(MOV)
- 71~.アスタナ・プロチーム(AST)
- 81.チーム・ユンボ=ヴィズマ(TJV)
- 91~.EFエデュケーション・ファースト(EF1)
- 101~.ミッチェルトン・スコット(MTS)
- 111~.CCCチーム(CPT)
- 121~.UAEチームエミレーツ(UAD)
- 131~.トレック・セガフレード(TFS)
- 141~.チーム・サンウェブ(SUN)
- 151~.コフィディス・ソルシオンクレディ(COF)
- 161~.ロット・スーダル(LTS)
- 171~.トタル・ディレクトエネルジー(TDE)
- 181~.チーム・カチューシャ・アルペシン(TKA)
- 191~.ワンティ・グループゴベール(WGG)
- 201~.チーム・ディメンションデータ(TDD)
- 211~.チーム・アルケア・サムシック(PCB)
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1~.チーム・イネオス(INS)
11~.ボーラ・ハンスグローエ(BOH)
21~.ドゥクーニンク・クイックステップ(DQT)
31~.AG2Rラモンディアル(ALM)
41~.バーレーン・メリダ(TBM)
エースのヴィンツェンツォ・ニバリは、今回はステージ勝利と山岳賞にフォーカスすると宣言。もちろん、そんなに簡単には信じられないのが自転車選手の常である。ジロでも圧倒的なアシスト力を見せてくれたカルーゾや、チームTT対策にデニスやトラトニクを連れてきている辺り、やっぱりそれなりに本気なんじゃない?と思ってしまう。
デニスは直前のツール・ド・スイスで総合2位と、久々に総合争いで結果を残した。一方、昨年と比べて個人TTの成績は芳しくないが、もしかしたら実は今年は山岳向きに肉体改造してきたのかも? だとしてもさすがに今回のツールで総合TOP10を目指すのは難しいとは思うが、はてさて。
スプリントではコルブレッリがエース。昨年は登りスプリントでサガンに食らいついての2位も経験している。また、ツール初出場のイバン・ガルシアは先日のカリフォルニアで初勝利。彼もまた登りに適性のあるパンチャー系スプリンター。混戦の中であれば、チャンスを掴む可能性はある。
51~.グルパマFDJ(GFC)
61~.モビスター・チーム(MOV)
71~.アスタナ・プロチーム(AST)
81.チーム・ユンボ=ヴィズマ(TJV)
91~.EFエデュケーション・ファースト(EF1)
ウラン、ウッズ、ヴァンガーデレンと、実は結構豪華なクライマーを揃えている。ウラン自身も2年前はツール総合2位だし、期待できるとは思う。今年加入のカンゲルトも安定した実力をもつ選手で、ジロでも活躍していた。ステージ優勝くらいは挙げそうだ。
個人的にはヴァンガーデレンに頑張って欲しい。以下では予習も兼ねてヴァンガーデレンの総合表彰台を目指した旅を予定中(各チームのメンバーは全然違うけれど)。
101~.ミッチェルトン・スコット(MTS)
111~.CCCチーム(CPT)
総合は最初から狙っていないだろう。勝てるスプリンターもいない。アップダウンの激しいステージでのスプリントでファンアーフェルマートに勝利を狙ってもらいつつ、あとはひたすら逃げて、逃げて、その先のステージ優勝を追い求めたい。ゲシュケは4年前、涙のステージ優勝を遂げてもいるし、デマルキやロスコフはひたすら逃げまくってるエスケープスペシャリストだ。
シーズン開始前に掲げた今年の目標は、年間20勝。現在は5勝。このツールでなんとか結果を出していかねば。
121~.UAEチームエミレーツ(UAD)
当初出場予定だったガビリアが、4月のトラック競技で負った膝の怪我の痛みから回復しきれておらず、欠場。エースはクリストフただ一人に託されることとなったが、彼も直前のツール・ド・スイスではイマイチの走りであったため、不安が残る。
総合においては安定感のある走りが信条のマーティンを中心に、復活を目指したいアルが脇を固める。アルにはせめて山岳ステージの逃げ切り勝利くらいは見せてもらいたい。しかしツール・ド・スイスの最終日に見事逃げに乗るまでは良かったものの、そのあとずるずると失速したのが不安要素でしかない。
131~.トレック・セガフレード(TFS)
2年連続第9ステージでのリタイアというあまりに悔しい結果に襲われ続けてきたポート。今年はもう純粋に不調。復活の兆しが見えない。
彼を支えるべきアシスト陣も少し不安。最も登れるモレマとチッコーネがいずれもジロで力を使いまくっているのが。デゲンコルプを連れてこなかったのは本当に正解だったのだらうか。それでいてデコルトとか連れてきているし・・・。
141~.チーム・サンウェブ(SUN)
2年前のマイヨ・ヴェール獲得者マイケル・マシューズは今年も狙っていることだろう。2年前はサガンもキッテルも去って・・・という感じだったので、今度こそ真正面から手に入れたいはずだ。実際、サガンと同じような走り方ができるのは彼くらいだ(もしかしたらファンアールトが少しそういう走りができるかもしれないが)。
ピュアスプリントでは現在急成長のボルも期待できる。もちろん彼にとって今回は、ツール自体の初体験と、そしてマシューズのアシストという大役をこなせるかの確認でもある。
ケルデルマンは現時点では不調と言わざるを得ない状況。得意なはずの個人TTもからっきし。
なんとか調子を取り戻し、ステージ優勝くらいは狙ってほしいところ。
151~.コフィディス・ソルシオンクレディ(COF)
今年も結局、ブアニは出られず。ラポルトの責任感も増すことだろう。昨年は勝てなかった。2位は1度あったが、それはスター選手たちが軒並リタイアや落車に見舞われたあとだった。
もう1人の主役が昨年モビスターから移籍してきたヘスス・エラダである。昨年のブエルタ・ア・エスパーニャでは一時期マイヨ・ロホを着ていたほか、今年も絶好調でツール・ド・ルクセンブルクを総合優勝したり、先日のモン・ヴァントゥー・チャレンジではロマン・バルデのアタックを次々と封じ込めら、最後に自らのアタック一撃で消費を掴んでいる。
161~.ロット・スーダル(LTS)
171~.トタル・ディレクトエネルジー(TDE)
メインスポンサーが代わり、ジャージも一新。エースのカルメジャーヌは2017年に逃げ切り勝利を果たしている。以後はちょっと目立たなくなりつつあるが、今年は地元フィニッシュもあるし、再びエスケーパーとしての強さを見せてほしい。総合は・・・ちょっと厳しいと思うので。
エーススプリンターはボニファツィオ。とはいえ発射台もそろっているわけではないので、TOP5には何度か入れたとしても勝つのは厳しそう。山岳ステージ勝利はほかにもタラマエなどに期待したいところ。
181~.チーム・カチューシャ・アルペシン(TKA)
ジロからの連戦のザカリン。総合、というよりはステージ優勝狙いになりそうか。山岳賞を本気で狙えば可能性はなくもない。
その他は結局、中途半端さの否めない面子。ポリッツが直前のドーフィネで山岳を越えた先のスプリントでなかなか強かったので、今回も丘陵ステージでの総合勢しか残っていないようなシチュエーションでの千載一遇に期待。
あとはシュミットやドーセットの逃げくらいか・・・?
191~.ワンティ・グループゴベール(WGG)
「哲学者」マルタンは今年の実績はジロ・デ・シチリア総合2位くらいで、結局今年も総合上位を狙うのは難しそう。うまく逃げに乗ってステージ勝利くらいはほしい。
パスクアロンも勝つのは厳しいだろうが、スプリントでTOP5に入る実力はある。
あとはとにかく逃げ、ひらすら逃げ。TTステージ以外はすべて逃げるくらいの気概を見せてほしいチームだ。
201~.チーム・ディメンションデータ(TDD)
マーク・カヴェンディッシュがついに出場できず。仕方ないことではあるだろう。代わってエースを務めるのはニッツォーロ。直前のツアー・オブ・スロベニアでも1勝しており、状態は悪くない、はず。
ヤンセファンレンズバーグもカヴェンディッシュの代わりに平坦ステージで上位に入る実績をもつ強い男。ボアッソンハーゲンも最近はどちらかというとゴール直前の抜け出しでの逃げ切りとかを狙うことが多いが、かつてはマルセル・キッテル相手にほんのわずかの差で2位になるなど、ピュアスプリントでも実績をもっている。
バクは元グライペル親衛隊の1人だし、カヴェンディッシュ不在でもスプリントでの勝利は期待できないわけではない。
あとはカミングス、キングといったエスケープスペシャリストと、実力派クライマーのクロイツィゲル、ヴァルグレンらのステージ勝利に注目。ジロも酷い結果だったし、なんとかツールでは目立ってくれ。
211~.チーム・アルケア・サムシック(PCB)
ワレン・バルギルとアンドレ・グライペルという2大スターを抱える、それだけ見ればプロコンチネンタルチームとは言えない陣容。とはいえ、いずれも不調。
バルギルはそれでも直前のフランス選手権で優勝。今回はナショナルジャージを着ての参戦となる。しかし、だからといって総合は難しいだろう。2年前同様、山岳賞ジャージを狙いに行くか。
グライペルはもはや勝てるイメージが湧かない。彼を支えるべきチームメートも見当たらない。その中で、ブエやドゥラプラスらの逃げ巧者たちの積極的な走りと、急成長中の若手ジェスベールの躍進に期待。
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