オランダスタートとなったシュヘルデプライスの2年目。
今年は大きなトラブルもなく、ほぼ優勝候補の出そろった純粋なスプリント勝負となった感はあった。
(キッテルは・・・)
ゴール前7kmほどからエドヴァルド・ボアッソンハーゲンが抜け出したものの、これが最後まで続くことはなかった。
だが、このボアッソンハーゲンを追いかける集団の先頭牽引はもっぱら、「最強」ドゥクーニンク・クイックステップに任されてしまった。
結果、残り1kmに到達する頃にはすでにクイックステップのアシストが2人しか残っていない状況。
さらに最後の直角カーブにて、先行するアシスト(セネシャル?)の後ろにアッカーマンを引き連れたボーラ・ハンスグローエのアシスト(ゼーリッヒ?)が入り込み、ドゥクーニンクは危機に陥った。
しかしここからのモルコフの働きが絶妙だった。
まずは、ポジション取り。
ヤコブセンを背後に引き連れながら、アッカーマンの背後を取ろうとしたジャスパー・フィリプセンを肩で押しのけ、しっかりとベストポジションを確保するモルコフ。このあたりはさすがベテランである。
(若手がこういうのやると大体やりすぎてしまいがちである)
そしてラスト200m。きっちりとヤコブセンを導きながら、最大のライバルであるアッカーマンの進路を塞ぐ形でポジションを取ったモルコフ。
そのまま自らは左にずれ、ヤコブセンがヴァルシャイドの背中に乗りながらスパートをかけられるスペースを確保した。
このあたりの、「ゴール前の一連の動き」の巧みさが、実に名リードアウターならではのものだった。
単独の実力だけで言えばおそらくはアッカーマンが一番だっただろうが、このベテランアシストの存在こそが、ドゥクーニンクの強みだ。
カデルレースでも圧倒的なリードアウトを見せていたミケル・モルコフ。
今後もゴール前の彼の動きには要注目である。
また、ヤコブセンは途中落車してしまったようだが、それを引き戻した動き、そして終盤のボアッソンハーゲンを捕まえる動きも含め、ロンドでは敗れ去ってしまった「ウルフパック」の面目躍如といった走りを見せてくれた。
ドゥクーニンク・クイックステップはまだまだ止まらない。
ルーベではリベンジ、なるか。
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