りんぐすらいど

サイクルロードレース情報発信・コラム・戦術分析のブログ

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Direct Energie 2019年シーズンチームガイド

読み:ディレクトエネルジー

国籍:フランス

略号:TDE

創設年:2000年

GM:ジャン=ルネ・ベルノードー(フランス)

使用機材:Wilier Triestina (イタリア)

2017年ヨーロッパツアーランキング:4位

(以下記事における年齢はすべて2018年における数え年表記となります) 

 

  

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2019年ロースター

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かつてのエースであったピエール・ロラン、ブライアン・コカールは共にチームを去り、チームを支え続けてきてくれたトマ・ヴォクレールやシルヴァン・シャヴァネルたちベテランも引退してしまった。

代わってチームの新たなエースとしてリリアン・カルメジャーヌが育ってきていたり、最近のチーム人数・グランツール出場選手枠の縮小などの影響でワールドツアーチームから多くの有力選手が流入してきており、昨年はレイン・タラマエが、そして今年は、強力なスプリンターであるニッコロ・ボニファツィオと、そして何と、パリ~ルーベとロンド・ファン・フラーンデレンを共に制しているクラシックスペシャリストの最強格ニキ・テルプストラを手に入れることに。

確実に生まれ変わりつつあるディレクトエネルジー。1月にはラ・トロピカーレ・アミッサ・ボンゴで早速ボニファツィオがステージ3勝+総合優勝と活躍しており、大きな存在感を示してくれそうだ。

 

 

注目選手

ニキ・テルプストラ(オランダ、35歳)

脚質:ルーラー

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ベルギーチームの北のクラシックエースとして、パリ~ルーベ、そして昨年はついにロンド・ファン・フラーンデレンを制覇した。しかし、チームの財政問題ゆえか、ガビリアと並ぶ衝撃的なチーム移籍となった。

だが、彼にとってそれは決して悪い結果にはならないだろう。エースばかりのチームの中で、思うように走れないこともあったはずだ。新チームでは間違いなく唯一のエースとして、北のクラシックシーズンを走り抜けるはずだ。

そして、彼自身の勝利だけでなく、チームの中で育ちつつある未来のクラシックスペシャリストたちを導き、育成する存在としても、期待されているはずだ。

 

 

リリアン・カルメジャーヌ(フランス、27歳)

脚質:クライマー

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2016年ブエルタ・ア・エスパーニャ、そして2017年ツール・ド・フランス。2年連続のグランツール逃げ切り勝利を果たし、同時期に引退を決めたトマ・ヴォクレールの後継者として話題を呼んだ。

2018年はその前の2年と比べると活躍しきれなかった。それでも安定したポイントの獲得でチームに貢献してくれている。

今後の方向性はどうするのだろうか。2018年の2つの勝利、すなわちドローメ・クラシックやパリ~カマンベールのことを考えても、アルデンヌ系のワンデークラシックが最も適性のあるレースだと思われる。となれば目指すのはリエージュ~バストーニュ~リエージュなどになるか。

しかしやはりヴォクレールの後継者としては、グランツールでの総合上位も狙っていってほしいところ。今年はステージレースでの走りに注目していきたい

 

 

ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、26歳)

脚質:スプリンター

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ランプレ・メリダに所属していた2014年・2015年にはツアー・オブ・ジャパンの東京ステージで2年連続の勝利。2015年にはミラノ~サンレモでも5位に入るなど、イタリアンスプリンター界の未来を担う存在の1人として密かに期待していた。

2017年には元ランプレのチームマネージャーであったブレント・コープラントがバーレーン・メリダを立ち上げると、その初期メンバーとしてボニファツィオも呼び戻された。チームにはプロコンチネンタルから昇格してきたソンニ・コルブレッリも所属していたものの、個人的にはボニファツィオの方が結果を出せるのではないかと思っていた。

だが、結果は真逆だった。コルブレッリがめきめきとワールドツアーで結果を重ねていく一方、ボニファツィオは2年間、燻り続けた。

そして昨年、チームは彼を更新しないことを決めた。未来を嘱望されたイタリアの才能ある若手はワールドツアーチームから立ち去ることを選ばざるをえなかった。

 

しかし、新天地で迎えた最初のレース、すなわち中央アフリカの国ガボンで開かれたラ・トロピカーレ・アミッサ・ボンゴにて、アンドレ・グライペルを始めとする元ワールドツアーの名スプリンターたちを相手取り、ステージ3勝と総合優勝という圧倒的な成績を叩き出した。

チームにとっても、2年前に去ったブライアン・コカールに代わるエーススプリンター候補として期待は大きいことだろう。かつてはコカールがシャンゼリゼ勝利まであと一歩、というところまで迫ったが、今年はこのボニファツィオがその地位を狙って行けるか。

 

 

その他注目選手

ジョナタン・イヴェール(フランス、34歳)

脚質:パンチャー

今はなきソジャサン・チームなどで活躍していたベテランフレンチスプリンター。 2018年はツール・ド・オー・ヴァルでの2勝&総合優勝を皮切りに、年間5勝と久々の活躍を見せてくれた。そのうちの1つはパリ~ニースでの勝利だから、プロコンチネンタルチームとしては申し分のない成果である。

2019年もチームの稼ぎ頭として活躍するとともに、ボニファツィオやブダといった新時代の若手スプリンターたちを支え、その長い経験を伝えるキャプテン役としても期待したい。

 

レイン・タラマエ(エストニア、32歳)

脚質:クライマー

飛び抜けてはいないが確実に勝ちを狙える実力派クライマー。昨年はツール・ド・フランス第10ステージでアラフィリップたちと共に逃げ、その存在感をしっかりと示してくれた。カルメジャーヌにとっても刺激になったはずだ。

しかし、彼もまた他の多くの有力選手たちと共に、このアルプスを最後まで越えることができずにリタイアを喫する。悔しい結果に終わったツールでのリベンジを、今年こそは果たしたい。

 

トマ・ブダ(フランス、25歳)

脚質:スプリンター

チーム生え抜きの小型スプリンター。いわばコカールの後継者だ。年々着実に成績を伸ばしつつあり、2018年はついにツール・ド・フランスでシングルリザルト。

今年に関してはエースの座はボニファツィオに譲ることになるかもしれない。しかし共に才能あふれる若手スプリンターであることは間違いなく、互いに高め合い、チームが再びツールのスプリントにおいても輝ける可能性を示してほしい。

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